苦悩するユベントス ポグバの憂鬱 ~マンチェスターシティ×ユベントス~

0927juvecity.jpg
<苦悩するユベントス ポグバの憂鬱>
~マンチェスターシティ×ユベントス~


前回、予告みたいな終わり方しといてなんですが、CL第1節はやはりこのカードでしょう(笑)

好調シティが開幕未勝利のユベントスをホームに迎えた一戦。
僕の記憶が確かならばユーベって昨季の準優勝チームだったと思うんですが戦前の予想は圧倒的なシティ優位。
ベスト8を超えた事がないチーム相手に何故かユーベがチャレンジャーという構図が現在の両チームをよく現してました。

今日はこの試合を検証しつつ、ユーベ不調の原因にも迫っていきたいと思います。


<新可変式システム 4-5-2>
hyoushi0927juvecity.jpg

まずはさり気に早くも今季2回目の登場となるシティから。
チェルシーを圧倒した布陣をベースにこの日は直前のリーグ戦で負傷交代していたアグエロをベンチに温存させてボニーが先発。

ペジェグリーニの本音を探れば怪我4割、温存6割といったところじゃないでしょうか。
ユーベ相手に温存とはなめられたものですが、戦前の空気ではユーベに格下感すら漂っていたのでそれも影響したか。
だって・・・・多分、相手がバルサだったらアグエロ先発させてたでしょ?ぶっちゃけ(笑)


一方のユーベは決勝でバルサと激闘を演じたチームからピルロ、ビダル、テベスといったキーマンが抜け、マルキージオも怪我で離脱中。
マルキージオはピルロの後釜として今季はアンカーに据える構想だったんでしょうが、急遽エルナネスを獲得してその穴埋めをしています。

昨年もノーマークだったユーベがCLで決勝まで上ってこれたのはタレントの弱さを可変式システムなどの戦術面でカバーしてきたからこそでした。
4-3-1-2(4-3-3)と4-4-2のいいとこ取りを実現したシステムは言わば「4-4-3」でユーベは相手に対し「+1」の状態を擬似的に作り出していたのです。

ところがその可変式のキーマンであったビダルが移籍。
これで今季はアッレグリも可変式を断念せざるを得ないだろう・・・と思っていたのですが、
この試合ではモラタを攻撃時には2トップに据えた4-4-2、守備時には左SHに下げた4-5-1という可変式をぶっ込んできました。

すわなちこの日のユーベは「4-5-2」システム。

【ユーベの4-5-2】
可変モラタ1

局面はシティのビルドアップに対するユーベの守備です。
スタートはマンジュキッチとモラタが2トップ気味なんですが・・・


可変モラタ2

そこからSBまで展開されるとこれに付いて行くのはモラタ。
全体がスライドして4-5-1に変化します。

思うにこれはCL決勝のバルサ戦で4-3-1-2だと相手のSBをフリーにしてしまうという反省を経て
アッレグリが今季新たに「欧州用」として用意してた秘策なのかもしれませんね。
ただ、そのキーマンとして本来得点源になってもらいたいはずのモラタに大きな守備の負担がかかるので、これはかなり諸刃の剣にも思えますが・・・。

(ビダルみたいなチートはなかなかおらんよ(^^;)


fernandinho-righty-A39O7864.jpg
<覚醒したボールハンター>

現在、シティの好調を支える最大のキーマンはボランチのフェルナンジーニョだと思っています。
守備時4-4-2の3ラインで守るシティの中盤はヤヤトゥーレが攻撃7割で考えている選手だという事を加味すると
実質フェルナンジーニョ1人でバランスを保っている状態です。

この試合でも中盤に3センターを配置しているユーベの方に数的優位はあったはずなんですがピッチの上ではそれが顕在化される事はありませんでした。


【中盤の番人】
フェルナン0927-1

局面は右から左へ攻めるユーベのビルドアップで3センターの利点を活かし、DFラインからストゥラーロへつなぐところ


フェルナン0927-2

シティの中盤は基本、DFライン手前でフェルナンジーニョがバイタルをケアしているんですが
相手の中盤に低い位置でもボールが入れば一気に飛び出して捕まえに行くスピードが尋常じゃありません


フェルナン0927-3

ストゥラーロがコントロールして前を向こうという頃には自陣バイタルから飛び出してきたフェルナンジーニョの餌食になってます。
仮にユーベが中盤を飛ばしたボールを入れた場合でも、フェルナンジーニョはプレスバックでボールに絡めるので
およそ5~60メートルの縦幅を1人で守備範囲にしているチートなボランチと言えるでしょう。

とにかくユーベはまずこの中盤の番人を攻略しない限り攻め手がありません。


2フェルナン0972-1

すると今度は「お前ら雑魚どもには任せちゃおけねえ!」って事で血気盛んなユーベの王様ポグバが猛然とドリブルで仕掛けていきます。
まずは軽くヤヤトゥーレを置去りに


2フェルナン0972-2
ポグバ「どけどけ!雑魚ども!」




2フェルナン0972-3
団長『・・・・若い』

セリエAでは天下無双のポグバをもってしても子ども扱いか・・・(ゴクリ)


となればこういう時は必殺ピルロシフト『アンカー飛ばし』の出番だ。

フェルナン(ピルロローテ)1

シティの2トップに対して2CB+アンカーの3対2を作るユーベ
(去年まではエルナネスのとこにピルロがいた)


フェルナン(ピルロローテ)2

アンカーのエルナネスが相手の2トップを動かして片方のCBをフリーにするお馴染みのやつ。
アッレグリが新加入のエルナネスにも仕込んでおります。


フェルナン(ピルロローテ)3

そして空いたCBから中盤を一つ飛ばしてFWへ長いクサビを打つ・・・これぞユーベの前プレ対策「アンカー飛ばし」や!



フェルナン(ピルロローテ)4
フェルナン団長『その攻め筋は読んでいる』


もはやどこでも出てくるな!

昨年までであれば、ここでクサビを受ける役目はテベスだったんで鬼キープから反転してゴリブル・・・という流れもあったんでしょうが今季はモラタですからねー。

とにかく今のフェルナンジーニョは個でボールを狩らせたら世界ナンバー1かもしれません。
この背後にコンパニ兵長が控えているシティのCB~CHのエリアは強固そのものです。


<両チームが抱える諸刃の剣>

なかなか攻め手の見つからないユーベは外⇒外からのクロス攻撃に望みを託します。
右に張らせたクアドラードからのクロスですが、この時ばかりは左SHのモラタがゴール前でマンジュキッチと2トップになる選手配置になっていますので予めアッレグリが用意していた攻め筋と見て間違いないでしょう。

もしかすると現有戦力でシティ相手に攻め筋が「戦術クアドラード」になる事態も想定していたのかもしれません。


【ユーベの戦術クアドラード】
ユーベはアーリー1

局面はなかなかシティの守備ブロックの懐に入れないユーベ。
モラタからクアドラードへバイタル侵入を促す横パス



ユーベはアーリー2
残念、そこはフェルナンジーニョ


ユーベはアーリー3

中を閉められてしまったのでこぼれ球を拾って外へ展開
ただフラットな横パスだとDFも背後から強気にアプローチ出来るので・・・


ユーベはアーリー4

結局下げるハメに


ユーベはアーリー

・・・で、ここからゴール前のマンジュキッチとモラタに放り込むだけのお仕事ですってのがユーベ唯一の攻め筋となっていました。


では、一方のシティの攻め筋はどうか?
こちらは戦力充にものを言わせた多彩さを見せます。

それもユーベの戦術的ウィークポイントを狙って。


【シティの外⇒中⇒外】
クアド絞り0927-1

局面は左から右へ攻めるシティに対するユーベの守り
中盤に5枚フラットに並んでその前にマンジュキッチ。全体を自陣に撤退させたリトリート守備がこの日の基本線。


クアド絞り0927-2

シルバにボールが渡ったところでセンターからポグバがアプローチ
すかさず外のモラタが中に絞ってカバーリングのポジションをとります(ディアゴナーレ)

ところが逆サイのクアドラードは大外に張ったままなのでスターリングの前にスペースが・・・
(ゾーンで守るならスターリングをケアして大外を捨てるのが基本)


クアド絞り0927-3

シティはまんまとこのスペースを使って外⇒外ではなく外⇒中へクサビを打ち込める寸法です。


・・・そうなんです。

攻撃ではユーベ唯一の攻め筋になっていたクアドラードも守備に回ると一転してウィークポイントになってしまうのがサッカーの面白いところ。
クアドラードは格下がほぼ約束されている国内のゲームなら「単騎無双」も可能ですが、
シティのようにボールを持たれるレベルの相手だとメリットよりもデメリットの方が目立ってしまうリスクが大きい駒でもあります。

ハッキリ言って「こまけぇこたぁいいから、外に張っとけ!」
これ以上の指示を与えるのは彼の戦術メモリーからいっても容量オーバーになってしまいます(笑)

しかしシティはそこを容赦なく突くのでした。


シティはえぐる1
↑これもボールを持ったシルバにエルナネスがアプローチに行っている場面ですが
クアドラードが中を閉めないとスターリングにカットインされながらボールを受けられてしまいます。
(コレ、香川も得意な受け方ね)

しかしクラドラードは背後の配置を認識した上で守備が出来る選手ではないので
この時の意識は視界の前にいる大外のSBコラロフの方に引っ張られています。


シティはえぐる2
案の定、中を通されるとクアドラードは棒立ち。

通されたスターリングにはリヒトシュタイナーが向かうしかありませんが、すると今度はSBの裏が空いてしまいますね


シティはえぐる3
ユーベと違い、シティは一度中にボールを入れられるので外⇒中⇒外の攻め筋となり、
クロスもアーリーではなく深くえぐってから角度をつけた得点率の高いものになります。


このように序盤の攻防で中を使いたい放題なのがバレると、シティの間受け職人達があからさまにクアドラードのサイドへ集結↓

シルバナスリヤヤ
シルバ&ナスリ&ヤヤ「ひゃっほーい!ヘイヘイーイ!ボールはここだぜー?」

・・・お前ら、あからさま過ぎんだろwwww


セリエAには絶対にいないレベルのタレントにこの距離感でトライアングル組まれて、ぐぬぬぬ・・・!!
そりゃ水色のベンチに座ってるのはどれもセリエAきたらエースで四番だよ!これが持たざる者との差なのか!?

僕だって間違って「イケメン」「ミュージシャン」「モテトーク」「一つ屋根の下」の四役が揃えば「吹石一恵」っていう役満あがれるはずだったのに・・・!!


試合は事前の予想通りの展開で圧倒的なシティペース。
非モテ・・・ならぬユーベも何とか凌いでいたんですが、後半頭にシティのCKをキエッリーニがドンピシャヘッドで合わせてシティが先制。
さすがのブッフォン大先生も味方のヘディングは防げませんでした。


うーむ、これでユーベ詰んだかな・・・と思いきや唐突に同点ゴールが生まれるのでした↓
今度はシティの戦術的ウィークポイントが顕在化されます。

【ユーベの同点ゴールを検証】
ユーベ1点目0927-1

局面は左から右へ攻めるユーベ。ポグバ経由でサイドのエヴラへ


ユーベ1点目0927-2

エヴラに寄せたところでポグバへのバックパス
4-4-2のゾーンで守るなら、シルバがボールサイドに寄せる場面です


ユーベ1点目0927-3

・・・が、シルバの守備なんて基本こんなもんです。やはり棒立ちです。
攻撃では誰が見てもシティのキーマンなんですが、守備だと一転して諸刃の剣なのでした。


ユーベ1点目0927-4

そして問題は中の守備もアレでして、前には滅法強いフィジカルモンスターのマンガラも背後はザルという按配。
完全にボールウォッチャーになっていてマークのマンジュキッチを見失っていました。

シルバのお陰でどフリーで中を見る時間がタップリあったポグバがそれを見逃すはずもなく、あっさりユーベ同点です。


このようにユーベ、シティ共にクアドラードとシルバという攻撃面ではある種「アナーキー」な存在が
守備でも「穴ーきー」になってるのが非常に面白い噛み合わせだなと思う次第。


<王様は並び立たず>
GettyImages-489131552-500x345.jpg

ペジェグリーニは失点から1分後に慌ててスターリングに変えてデブライネを投入。

デブライネは昨季まで文字通り「ヴォルフスブルクの王様」でした。
チームは完全に「戦術デブライネ」のキングダムサッカーで自由を与えた代わりに必ずゴールかアシストを演出するという結果で返すという選手だったのです。
(ペップのバイエルンを1人で血祭りに挙げた試合は衝撃的)

ですがこの日のピッチには既にシルバナスリという王様が2人います。
スターリングはこれでいて中から外に流れたり、また外から中に入ってきたりと2人の王様とのバランスを見て器用にポジションを取っていましたが、デブライネは基本それをしてもらう側の選手。

点が必要となったら「とにかく中盤に上手いヤツ並べとけ!」といういかにもペジェグリーニらしいテクニシャンフェチの采配がいい味出してます。
個人的には嫌いじゃないですが、機能させる為の算段とメカニズムは果たして用意されていたのでしょうか・・・?

【シルバ、ナスリ、デブライネの同時起用を検証】
シティ中盤カオス1

局面は右から左へ攻めるシティの図。
ナスリが中に入ってきてシルバが外に流れている位置関係ですが、この2人のこういうポジションチェンジと阿吽の呼吸は既にチームに培われてきたもの。

問題はこれにデブライネがどう絡むのか?という点です


シティ中盤カオス2

ボールが右サイドに展開されると左SHのデブライネは無意識にボールサイドに流れて安住の地トップ下の位置へ


シティ中盤カオス3
もらいたいゾーンが見事に3人かぶってるー!!www

ナスリ「俺が最初にいたし」 

シルバ「俺入るから流れて」 

デブライネ「俺の間受けでバイエルンにも勝ったから」

・・・うん、基本もらいたいエリアとプレービジョンが似てるんだよね、この3人(笑)
こりゃさすがにフェルナンジーニョも出せんわwww
(ペジェグリーニが何の仕込みもなしに「単に並べてみました」なのがバレたね!でもそんなとこが好きさ!)


それでいてデブライネのポジションはトップ下ではなく、あくまでSHなので当然守備もしてもらわないといけません。

デブルイ低い0927-2

↑こういう場面でもSB(コラロフ)の裏が空いたり、相手のSBが攻撃参加していく場合はその穴埋めをするのがプレミアのSHたる勤め。


デブルイ低い0927-3

いやー、あの王様デブライネがこんな低い位置までサイドの守備に駆り出されている姿は見たくなかったなー。

現代サッカーの絶滅危惧種であるトップ下の王様をよくもまあ、こんなに集めたものだと言いたいけど使うならやっぱり守備は免除しないと輝かないと思うんですけどね。


<試合は戦力勝負から采配勝負へ>
img773.jpg

ここまで戦況をじっと静観していたアッレグリ。
相手を先に動かさせて、その対応を見極めるという横綱相撲はこの日も健在。

後半30分、コンパニがアクシデントにより負傷交代。
代わりにオタメンディが入ってCBの組み合わせがマンガラとのガチムチストッパーコンビになりました。

この瞬間、アッレグリが動きます。
同点弾を決めたマンジュキッチに変えてセカンドトップが本職のディバラを投入。
前線の組み合わせを「高さ」から「機動力」へスイッチさせました。

この狙いはどこにあるかと言えば、先ほどの同点シーンのようにマンガラの食いつき癖は明らか。
そこに1・5列目のような中途半端な位置取りをするディバラを投入した訳ですね、ハイ。

【ユーベの逆転ゴールを検証】
ユーベ2点目0927-1
局面は右から左へ攻めるユーベ

前線がモラタとディバラの2トップになり、中途半端な位置にいるディバラに早速マンガラが食いつきます。
ユーベは一度ボールを下げてから裏へロングボールを蹴りこみました。


ユーベ2点目0927-2

先ほどマンガラが食い付いた分、DFラインは逆V字型。
クアドラードと競り合うコラロフのカバーポジションにCBがいない状態です。


ユーベ2点目0927-3

これを見たオタメンディがカバーの為に絞りますが、不運にもボールはコラロフの背中に当たり逆方向へ。

オタメンディが絞った分、今度は逆サイドのサニャのカバーが重要になってきますが、サニャに危機感は薄くジョギングの戻りなので自陣のバイタルエリアはフリーに


ユーベ2点目0927-4
こぼれたボールが右45度のモラタゾーンへ

モラタ「もろた!」

ペジェグリーニ「オワタ!\(^o^)/」

得意の角度からファーに巻いて遂にユーベが逆転に成功。

ペジェグリーニは慌ててアグエロを投入してボニーとの2トップに変えるも既に試合は83分。
アッレグリもこの動きを見てからモラタを下げてバルザーリを投入。
あのRマドリーをも完封した5-4-1の勝ちパターンで磐石の構えです。

【ユーベの5-4-1】
ユーベ5バック0927-1

試合終盤、攻め手を探るシティですがユーgベの5-4-1ブロックは鉄壁。
一度サイドを変えて横スライドの遅れを誘いに出ますが・・・


ユーベ5バック0927-2
5バックだから横スラ余裕っす(笑)

エヴラはほとんど動いてないけどそもそも横68Mに5枚並べてるから横スライドの必要が無いんだよね。(^^;

万策尽きたシティがまさかの逆転負けを喫するのでした。


まあ、何ともシティらしい負けパターンではありましたが、内容では圧倒してましたし、
怪我人さえこれ以上でなければ最終的には勝ち点でも逆転してグループ首位で抜けるんじゃないでしょうか。
(この戦力と内容で逆転負けしろと言われても10回やって1回あるかどうかっていう難しさですからww)

一方のユーベはシティの自滅を見逃さずアッレグリがピンポイントで勝利をもぎ取ったような試合でしたが
昨季欧州で躍進したチームの試合内容と比べると苦しさは一目瞭然。

国内ではユーベに対して自滅するようなチームは皆無に等しく、逆にユーベの隙を虎視眈々と伺っているようなチームばかりなのでこういう類の勝利はあまり期待出来ません。


そのユーベ苦戦の要因は何と言っても昨年との比較で明らかに中盤のクオリティが不足しています。

思えば昨年も守りを固める相手を攻めあぐねた結果、最後は「テベス」という飛び道具で強引に勝ち点3を強奪する試合の何と多かった事か。
(それこそ他のカルチョクラブはそんな理不尽に歯軋りしてたはず)

ビダル抜きのチームに可変式はどうやら無理そうだし、ピルロという砲台もなくなって、マルキージオが戻ったところで彼は基本縁の下の力持ち。

結局、「誰をチームの中心に据えるのか?」となれば、”あの男”しかおるまいて・・・


GettyImages-486213748.jpg
<ユーベの苦悩 ~ポグバの憂鬱~>

今季からナンバー10を背負うのは勿論この男、もう一つのマンチェスター何とかっていうチームがタダで放出した奇跡の逸材です。

これだけ中盤のクオリティが下がってしまったなら、もうユーベはポグバ中心の攻撃の型を構築するしかないんですよ。
ところが実際は昨季、ずいぶん大人になったと思ったポグバが今季は開幕からイライラしている姿ばかり目に付くんですよねー。

ではそのポグバの憂鬱の種を検証してみましょう。


【ポグバの憂鬱】
ポグバ苦悩1
局面は左から右へと攻めるユーベの速攻。
両手を広げて「クレクレ」アピールしてるのがポグバです


ポグバ苦悩2
ボールがポグバに渡ると周囲の味方は一斉にポグバを追い越していきます。

そうそう、ここから高精度のショットガンが裏に1本出るのがユーベのカウンターだよねー


ポグバ苦悩3
・・・って無理だわ! てか、誰もパスコースにいねえ!


ポグバ苦悩4
結局ボールを下げて前線を怒鳴り散らしているポグバwww

続いてこんなシーンも↓

ポグバ0927-1
局面は右から左へ攻めるユーベ

中盤でボールを受けたポグバのイメージは落ちてきたストゥラーロに当ててリターンを受けつつ、相手を食い付かせて次の展開へ・・・といったところでしょうか。


ポグバ0927-2

まー裏抜けちゃうよねー、上空から落とすようなスルーパス待ちだよねー


Andrea2BPirlo2BCalcio2BCatania2BMatch2BAgainst2BfTa6I7IOdPbl-3cf1422.jpg
身体に染み付いたクセって怖いよねー


ポグバ0927-3

結局カセレスが上がって来るのを待ってから外に預けるだけしか選択肢無し。
出した後のポグバ激おこ(笑)


ポグバってああいう見た目で損してますけど、フットボールインテリジェンスは極めて高いモダンな選手なんですよね。
なもんで、ある程度2手~3手先まで共有出来る味方と適度な距離感で「食いつかせ」「トライアングル」「間受け」で中盤打開したいイメージなんでしょう。

要するにポグバがやりたいのはこういう崩しです↓

【ポグバを中心に据えた崩しの型】
ポグバのやりたい1

局面は中盤でボールを受けるポグバから


ポグバのやりたい2

自分にDFを2枚食い付かせている隙に・・・ストゥラーロが”降りて”きた!
(このサポートがポグバには必要。一発のミドルスルーパスみたいな変態パスが出せるのは世界でもあの人だけですからww)


ポグバのやりたい3

ポグバはストゥラーロに預けてパスゴー!


ポグバのやりたい4

外⇒外で回して相手のSBを食いつかせた裏に走り込むポグバ


ポグバのやりたい5
SB裏で受けているので守る方はCBが釣り出されてしまうこの攻め筋。
ゴール前に残っているDFはCBとSBの2枚でここにマンジュキッチらのFW陣を突っ込ませれば・・・というのが最初の段階で描いていたポグバの画でしょう。

この外⇒外⇒中の攻め筋があるとアーリー一辺倒だったシティ戦とはだいぶ違ってくるはず。


ただ・・・周りがストゥラーロとかペレイラとかパドインといったクオリティだとなかなか厳しいかなー(^^;
エルナネスも悪くないけど果たしてアンカーとしてはどうなのか?


やっぱ・・・・

















俺待ちか?
news_164839_1.jpg





*「それは無いわ(笑)」と思った貴方はクリック!↓

海外サッカー ブログランキングへ

関連記事
スポンサーサイト

横スライドを制する者は試合を制す? ~Aマドリー×FCバルセロナ~

v1442090902.jpg
<スライドを制する者は試合を制す? ~Aマドリー×FCバルセロナ~

今季は各国リーグでビッグカードが早めに組まれていますが、リーガでも三つ巴の内の1カードが実現。
この2クラブはスペイン国内のみならず、欧州の覇権争いにも関ってくる勢力なので
今日はこのカードから両チームの仕上がりと今季のトレンドを探っていきたいと思います。

バルアトレ0920

まずは今季大型補強を敢行したAマドリーから。
スタメンにはオリベルとFルイスという出戻り組の顔ぶれが。

Fルイスについてはロンドンに半年貸し出したら利子までついて戻ってきたという錬金術移籍。
オリベルに関しては2年間に見た時に「センスは抜群だけどこのか弱い青年がシメオネサッカーに果たして耐えられるのか?」と心配していたら案の定レンタルへ。
しかし昨季、ポルトで見せたCLでのパフォーマンス(特にバイエルン戦)からは
ハードワークとセンスが癒合した「戦えるゲームメイカー」に成長してる姿がありました。

加えてベンチには今季ワールドクラス入り間違い無しと目されるJマルティネスと
昨季ビジャレアルでブレイクしたビエットにモナコから暴れん坊カラスコまで加えて
攻撃陣の層はリーガでも屈指のレベルに上積みされています。


対するは2年目のエンリケが率いる王者バルサ。
昨季3冠に輝きながら今ひとつそれに見合った名声を得ていないようにも思えるエンリケだが
今季は夏の補強が禁止(正確には選手登録禁止)という事情もあり試練のシーズンを迎える。

年明けにアルダとAビダルを登録出来るまでは実質昨年の戦力からシャビとペドロが抜けた陣容で戦わなくてはなりません。
そういう意味では開幕から好調のベルメーレンが「最大の補強」と言えなくも無いが・・・。

ただし、この大一番ではメッシが第二子出産の為、TRから抜けていた事でベンチスタートとなっています。
いきなりエンリケの「今季もメッシだろうと特別扱いはしない」という強烈なメッセージですが
昨年は結果がついてきたので周囲もメッシ本人ともギリギリの均衡を保っていたバランスはいつ崩れてもおかしくないでしょう。

「選手時代の実績」「カンテラ育ちではなく外様」そしてなにより「監督としてのカリスマ性」でペップに大きく劣るエンリケのチームは
あくまで主役は選手(MSN)であり、サッカースタイルもカウンター主体の極めてオーソドックスなものでハッキリ言ってしまえばフツーなんですよね(^^;


<欧州を日常に戦っているインテンシティ>

試合は序盤から極めてインテンシティの高い攻防となりました。

バルセロナは昨年以上に失った瞬間のボール狩りが向上しており、ネイマールなんかは完全に欧州基準のトランジションを実装した近代型のウイングとしてブラジル時代の面影はもう残っていません。
メッシがベンチスタートだった事もあり、11人全員で瞬間的に攻守のスイッチが切り替わるバルサは非常にモダンな印象を抱かせました。

勿論シメオネのアトレチコも縦横を圧縮した密集守備は健在。
格上相手には2トップも自陣にリトリートさせて10枚で組む4-4-2ブロックは強固であり
ボール回収地点が低くてもロングカウンターを成功させられるタレントがこのチームにはいます。
(アルダは失ったけどね)

お互いの守備に隙がないので「これぞ欧州!」という緻密な崩しがこの試合の鍵を握る事でしょう。


<バルサの攻め筋を変えたエンリケ>
w9l1bobstaq3yij7.jpg

これまでアトレチコ×バルサと言えば、中央密集で中を固めるアトレチコに対し、
そこを意地でもパスワークとドリブルで中央突破を狙うバルサという構図が恒例でした。

【中央密集×中央突破】
中央圧縮

バルサは両WGをタッチラインぎりぎりに張らせていましたが、もはやそれがオトリに過ぎない事はどこのチームにもバレていました。

結局最後はメッシとイニシャビがバイタルでボール遊びして崩すのだから「このエリアだけ固めとけばいい」という
シメオネの極端な中央圧縮ブロックが非常に効果的だった時代です。


一方、この試合のバルサはこれと正反対のアプローチを仕掛けました。
「中央を塞いでいるなら空いた両脇を使えばいいだろう」という正攻法がエンリケの考え方です。

【エンリケの両脇狙い】
エンリケバルサ0920

アトレチコの圧縮ブロックはスアレス1枚で固定させておき、ボールの循環と起点はあくまでそのブロックの外で作る・・・という攻め筋です。

まあ、相手を見て空いたところをシンプルに使うという当たり前っちゃ当たり前の事をしただけなんですが、
バルサで「相手を見て攻め筋を変える」というアプローチはある意味画期的でした。

スライド0920-1

局面は右から左へバルサが攻めている場面ですが、サイドを起点にしているのでアトレチコの密集ブロックが
そのままボールサイドへスライドしているのが分かります。

右SHのオリベルがピッチのちょうど中央あたりにいますので横幅はピッチ半分にほぼ全員が入るぐらい圧縮されているのがミソ。

従来のバルサであればラフィーニャからいかにバイタルへのナナメのクサビを打ち込むか・・・という場面でしたが
エンリケのバルサはブロックの外から外に回してサイドを変え、逆SH(オリベル)の背後を取ったところでタテパスという按配。


スライド0920-2

アトレチコのブロックはサイドを変えられたので全体がボールサイドへ横スライド。
この横スライドの速さは欧州でも3本の指に入ります。


スライド0920-3

アトレチコのスライドが早かったせいでネイマールのドリブルがタテではなく、ここでもブロックの外側をなぞるように横へ横へ。
ある意味これはドリブルによるサイドチェンジですね。


スライド0920-4

右から左、そして左から右へとボールを動かしてからこれまたブロックの大外をえぐるサイド攻撃・・・と。

これは要するに密集したブロック内にタテパスを入れるリスクを冒さずボールを前進させる為の攻撃ルートですね。
ブロックの外側をジワジワと左右に振って少しづつ前進させていく攻撃はこの間、中のスアレスが一度もボールに触れていない事からも明らかです。


続いて「個の輝き」を利用したパターン。

イニ0920-1

イニエスタたんがアトレチコのブロック進入を外から狙う場面


イニ0920-2

ここで横に進路を変えてブロックを横断、ドリブルによるサイドチェンジ第二段です。
パスと違いドリブルによる横断のメリットは長い時間相手DFの視線を固定させる事が出来るのと
「溜め」を作っている間に後ろから長い距離を走ってくる味方によって攻撃の厚みが作りやすい事。


イニ0920-3

この場面でもイニエスタのドリブルでDFを引きつけて大外をラキティッチが狙うの図。

このように前半のバルサは徹頭徹尾、ブロックの外側を基点にしたサイド攻撃で
カウンターを受けるリスクが低い効果的なジャブの連打が目立っていました。

まるでメイウェザーのボクシングみたいですね。


<シメオネの横スライド強化策>

これを見たシメオネはすぐさま手を打ちます。
4-4-2からトップのグリーズマンを右SHに下げて4-5-1へ。

中盤に5枚を並べてしまえば全体が横スライドする距離がかなり短くなるのでバルサのサイドチェンジに対抗しやすくなるという狙いです。


【4-4-2の逆SHの位置】
スライド0920-1

ボールが右にある時の逆SH(オリベル)がこの位置なのでイニエスタが背後を取れる。


【4-5-1の逆SHの位置】
4-5-10920-1

前半途中から左にオリベル、右にグリーズマン、中央にガビ、ティアゴ、コケの3枚を並べた4-5-1に修正したアトレチコ。
中盤が5枚横並びになった事で逆SH(グリーズマン)がイニエスタをケア出来るポジションを取れるようになりました。

これを見てバルサは中盤(イニエスタ)を飛ばして直接逆サイドのWGへのサイドチェンジを増やしていきます。


【4-5-1の横スライド】
【2】451-09201

今度はバルサがラキティッチから逆サイドのネイマールへ一発のサイドチェンジ


【2】451-09202

・・・が、逆SH(グリーズマン)の横スライドが間に合ってSBファンフランと2対1を作れる磐石の構え


【2】451-09203

ネイマールが横ドリで横断しようとすれば中央3枚のMFが挟んで応対


【2】451-09204

ボールを奪うとアトレチコ伝家の宝刀ロングカウンター発動!


【2】451-09205

これがアトレチコの狙いであり、SHにアルダやグリーズマンといったタレントを置いている意味でもあります。


試合は少しづつ風がアトレチコに向いていく流れでバルサにアクシデント発生。
開幕から好調だったベルメーレンが怪我によってマテューと代わる事に。

昨季、加入当初はポジションを掴んだかに思えたマテューでしたが気がつけば完全なベンチメンバーに降格していた男。
それも妙に納得出来るのはバルサのCBコンビがマスケラーノとマテューに代わった後の安定感の無さでした。

【バルサ急造CBコンビの不安定さ】
バルサCB0920-1

局面は後半、右から左へ攻めるアトレチコの図ですがマスケラーノとマテューのCB同士の距離感がまず悪い。
間にトーレスを置いた状態でこの距離感では実質、チャレンジ&カバーが機能していません。


バルサCB0920-2

ティアゴから裏にスルーパスが出される瞬間になってもマテューはボールの方に何となくフラフラ~と食いついているだけで
背後を走られているトーレスの存在に気がついていません。

これは王子、ワンチャンあるで・・・と思った矢先に、案の定アトレチコの先制点が生まれました。


【アトレチコの先制点を検証】
アトレ先制0920-2

局面は中盤でガビが浮き球を収めようとする場面。
ポイントはボールを受けるガビが攻撃方向に背を向けている状況である、という事。

背後からはブスケスがもう寄せていますが、当然DFラインはこれに合わせて押し上げてアンカーとの距離を一定に保つ場面です。


アトレ先制0920-1

・・・がしっかりラインを上げたのはマスケラーノだけ。それでもセルジは歩いていますがギリギリ、ポジションを上げてはいます。
問題はマテューで1人だけ棒立ち・・・・



アトレ先制0920-4

マスケラーノは「オフサイ!」って手を挙げてますが悲しいかなラインはその遥か後方であった・・・OTL

裏抜けしかない王子に対してこの状況を2度も作ったらそれは失点しますって。

先制に沸くアトレチコベンチの横で静かに”あの男”が立ち上がった-


<王の帰還 攻め筋を変えたメッシという個>
v1442091697.jpg

アトレチコとすればせめて”あの男”が投入されるまでは1-0リードの状況を守っていたかったはずだ。
そういう意味でネイマールがFKをものにした同点弾はアトレチコにとっては痛恨でバルサにとっては舞台が整ったという感じだったでしょうか。

シメオネは勿論、試合を見ていた誰もがバルサが勝負どころでメッシを投入してくるのは分かりきっていました。
そして今、その時が来たという事も-

この時、僕はそこではなく、じゃあ「メッシをどこに入れるのか?」を頭の中でシミュレーションしていたのです。
真っ先に思いつくのはラフィーニャに変えて前線をMSNにする事。
横の揺さぶりの精度を更に上げて強力ジャブでアトレチコのガードをこじ開ける一手ですね。

・・・と同時にメッシを中央のインテリオールに入れてイニエスタを左WGに右にネイマールを持ってくる一手が浮かんだのです。
横⇒横の攻め筋にアトレチコが慣れてきたこのタイミングでメッシの間受けと中央突破という中筋ルートを交える事でジャブにストレートとワンツーを加えるようなイメージでしょうか。

守備陣の目がバルサの攻撃パターンに慣れてきたところで全く違うところから飛んでくるパンチはガード困難でエグイな~とか考えていたらラキテッチOUT⇒メッシINの文字が。


ガチでインテリオールに入れてきおった・・・・((( ;゚д゚))))


ハッキリ言ってこの一手はエグイ。
百聞は一見にしかずという事でこの交代でピッチに何が起きたかを検証していきましょう。

【攻め筋を変えるメッシという個】
メッシ中央突破0920-1

局面は右から左へ攻めるバルサ。早速メッシが中央で時間を作り、これに合わせてネイマールが露骨に中央突破モードへ(笑)
さっきまではサイドで横断ドリしてたウイングが露骨に間受けポジションでくれくれ状態。

アトレチコも慌てて中盤が中に絞ってきていますが、先ほどまでワイド対応をしていたせいで、
従来の中央圧縮に比べるとやや絞りが甘いような・・・?


メッシ中央突破0920-2
やっぱりスパッと真ん中通されたーーー!!!

ネイマールはファーストタッチで前を向けるので、これに対応するのはそれまでスアレスをマークしていたCBしかいない。


メッシ中央突破0920-3

出てきたところを通されてスアレスへ。
さっきまでオトリに過ぎなかったスアレスがメッシ投入によって一気に牙を向きます。

この流れを別角度で検証するとですね・・・・↓

メッシ中央突破0920-4

まずメッシが持ったところでアトレチコの中盤5枚がこれに引き付けられた上にフリーズさせられてしまっているんですね。
(全員「飛び込んだらかわされる・・・」と思ってしまうから)

一方最終ラインはスアレスがピン留めしているので、その間でネイマールが間受けを狙える・・・という構図だった訳です。


メッシ中央突破0920-5

・・・でメッシはボール1個分隙間があれば中を通せるし、ネイマールはこれぐらいのスペースがあれば前を向くには充分なんです。
慌ててゴディンが対応すれば次はスアレスが空く・・・という具合にMSN3枚にアトレチコの中盤とDFは完全に剥がされてしまった・・・と。

残り時間は25分・・・・うん、これは持たないわ、とこのワンシーンを見て確信した次第(笑)

案の定、バルサの決勝点はこの10分後でした。


【バルサの決勝点を検証】
バルサ2点目0920-1

今度は左45度の得意なエリアで受けたネイマールという局面。
これまたサイドで5枚のDFがネイマールに引きつけられてしまっています。
(ネイマールのタテへの突破力とカットインシュート、そしてラストパスの精度を考えたらチャレンジとカバーにこれぐらいの枚数割かれるのは致し方なし)


バルサ2点目0920-2

一度はアトレチコが奪い返したボールが混戦からバルサにこぼれてスアレス⇒メッシでジ・エンド。

これも別角度からもう1回見直してみますけど・・・


バルサ2点目0920-3

まずネイマールに5枚割かれて中でスアレスが1対2という状況は先ほどと全く同じ


バルサ2点目0920-4

アトレチコは最初のチャレンジでボールを取り切れないと背後ではスアレス+メッシに対してDF3枚という数関係。
普通最終ラインで「+1」の数的優位が作れていればディフェンスとしてはOKなはずなんですが、この凶悪コンビに「+1」は無いに等しいアドバンテージでした。
(若干、ファンフランの絞りが遅れたのは痛かった・・・)


バルサ2点目0920-5
アッーー!!!


ラスト5分はティキタカでボールを渡さない鬼畜リアリストな一面まで見せたエンリケバルサ。
無慈悲なまでの完勝です。


この試合のポイントは昨季CL決勝や先日のバイエルン×レバークーゼンに続き、
密集守備からの横スライドを巡る戦いが見られた事です。今季一つのトレンドになるかもしれません。



最後に余談にはなりますが試合後、どうやってこのMSNを止めるか、その方法を脳内シミュレーションしてみました。

まずネイマールには4枚、スアレスにも4枚、メッシには5枚はマークが必要でしょう。
その上でカウンターを成立させる為に最低限前残りの1枚と、それをつなぐ中盤に1枚・・・・



そうか、15人で試合をすればいいんだな。(キリッ!)



・・・スイマセン、僕のシミュレーションではここが限界です。誰か良い案を教えて下さい!



モウリーニョ「プレミアはそれどこじゃなし」

ペップ「去年チンチンにやられてるんだよね・・・」

ベニテス「まずはクラシコ前に解任されない事が目標(キリッ!)」







???「おいおい・・・情けねぇーな、大の男ががん首揃えて・・・」











お・・・お前は一体!?






























『君達・・・・カルチョをお忘れかな?』
rudi-garcia-roma_1j3o4hr2lm8f91dnajznutopxj.jpg




*「その前に15人ってGKは無人ですか!?」と思った貴方はクリック!↓

海外サッカー ブログランキングへ



関連記事

『狩るか、狩られる か?』 ~バイエルン×レバークーゼン~

news_170796_1.jpg
<『狩るか、狩られるか?』 ~バイエルン×レバークーゼン~

以前、このブログでロジャーシュミットと共にレバークーゼンを推しチームとして紹介させていただきましたが
そういえばマッチレビューは1試合もやってないな・・・という事で
今回はブンデスから早くも実現した変態待望のマッチレビューをお届けしようと思います。

今季のブンデスはドルトムントも好調ですが、サッカー自体はクロップ時代の変態的なGプレスと鬼カウンターから脱却し、
完全な別チームとして特に守備は極めてオーソドックスなものに整備し直されています。

そういう意味でブンデスで今変態サッカーを見ようと思ったらバイエルンとレバークーゼンのこのカードしかないだろう!という試合です。


<CB不在の3バック>
baiyanreba0909.jpg

まずレバークーゼンですが、この試合の2日前にはCL予備予選でラツィオと激闘を終えたばかりのツライ日程。
CLに出れるかどうかで今季の収入が50億前後変わってくると考えるとクラブにとって本当に「絶対に負けられない戦い」だった訳で心身の消耗は大きかったはず。

勿論、そういった事も含めてのリーグ戦なので致し方ないのですが、
第三者としては万全のコンディションで王者バイエルンに挑む挑戦者・・・という構図が見たかったのも本音。

尚、この試合の直前にソンフンミンがスパーズに移籍した模様。
パクチソンの上位互換として「前プレ命!」のポジェッティーノサッカーには確かにハマるかも(?)


対する王者バイエルン。
ロジャーシュミットに対する賛辞を隠さないペップが、この変態サッカーを分析し尽くして出した回答が3-4-3でした。

今季のチームはリベリーがシーズン前半を棒に振るという事で
昨季「ロッベリー不在時のパンチ力不足」に悩んだ反省も踏まえてワイドプレイヤーに突破力に優れたドウグラス・コスタを獲得。

注目は3バックで何とSB3枚でDFラインを組んできました。
(ちなみに身長で言うと右から170cm、180cm、171cmという3バックになりますwww)

相手ボール時はアロンソをCBに下げて多少高さ不足を補おうという可変式の意図はありましたが
ダンテをベンチに置いてまでチビっ子3人を使ってきたという事は「守る」という発想ではなく
あくまで「ボールを支配する事が最大の守備」という発想から基づいたものなんでしょう。

実にペップらしいレバークーゼンシフトだと思います。


<狩る者、外す者>

この試合の構図はボール支配を目論むバイエルンからそれを狩ろうとするレバークゼンと
その変態前プレを真正面から外そうとする王者という非常に分かりやすいものです。

通常、ロジャーシュミットの変態前プレにはロングボールを蹴って回避しようと考えるチームが多いものですが
敢えてそれを正攻法のポゼッションで外そうという戦いはなかなか見られないという意味でも変態心をくすぐられずにはいられません。

では実際の試合の立ち上がりから、ビルドアップでどこに起点を作るかを探るバイエルンと、
全面プレスでそれをさせないレバークーゼンとのやり合いを見ていきましょう。

まずは守備時4-4-2の3ラインを作るレバークーゼンに3-4-3で対峙した時のオーソドックスな構図がコチラ↓

【ビルドアップの起点探し】
アロンソ浮く0909
当然アロンソが中盤で浮く恰好であり、ペップの第一の狙いはコレ。

しかし敵将のロジャーシュミットもそんな事は百も承知な訳で。


【アロンソは浮かせません】
アロンソにボランチ0909-1

実際の試合から、アロンソを使うバイエルン。
これに対しては・・・


アロンソにボランチ0909-2
ボランチが出て行って捕まえるという対応が徹底されていました。

つまりレバークーゼンのボランチの守備範囲は中盤全域となる訳ですが、そこは鬼の運動量でカバーするのと
そもそもバイエルンに中盤を越したロングボールが少ないのでそこは計算は立つ、と。


じゃあ次は「中がダメならサイドだ」という事でインサイドハーフをワイドに取らせるペップ。

【中がダメならサイドだ!】
CH.jpg

サイドに3枚置ける3-4-3の強みを活かして4-4-2を攻略だ!


アルカンタ開く1
局面は右から左へ攻めるバイエルンのビルドアップ


アルカンタ開く2

インサイドハーフのアルカンタラがここからワイドに開く


アルカンタ開く3

・・・が、SHのベララビが鬼の横スライドでワイドも通さず。


このようになかなかシュミットの4-4-2を攻略出来ないバイエルン。
長いパスで前プレを回避しようにも肝心の発射台アロンソがほとんどフリーでボールを持てないので苦しい。


<ティキタカ一年生の受難>
GettyImages-485731008-compressor.jpg

序盤の攻防を終え、「・・・これ、実は3-4-3だと噛み合わせ悪いんじゃね?」と気づき始めたペップ。
(シュミット「・・・計画通り」)

本来パスの起点にしたいアロンソが消されている3-4-3に意味はないので
攻撃時にもアロンソをDFラインに下げた4-3-3に可変式させてみる。


【アロンソを最終ラインに落とす】
ビダル落とし442

レバークーゼンの前線4枚に4バックを当て、ボランチにはミュラー、アルカンタラと
敢えて明確なマーク役を置く事で強制的にマンツーマンの状態を強いる。
そして本来アロンソがいた位置でビダルをフリーにする・・・という策略。


ビダル×0909-1

↑の局面は狙い通り最終ラインで4対4になっている構図


ビダル×0909-2

ボランチのクラマーとベンダーにも明確なマークを置いてピン止めさせているのでビダルはフリー

ペップ「もらった!」


ビダル×0909-3
そこで下げるんか~い!


ビダル×0909-4
ペップの表情www

これじゃせっかくレバクのファーストラインを突破したのに何の意味もねー(笑)

まあ、ガチガチのカルチョで4年もプレーしてたビダルにいきなりアロンソの代役でボール運べって言っても無理があったか・・・(^^;
まだピッカピカのティキタカ1年生ですから。


他にもビダルはまだちょっとバイエルンのメカニズムからは浮いているなーという場面がチラホラ。

【ティキタカ1年生の受難】
ビダル-ティキタカ×0909-1

例えばこんなシーン。
バイエルンの中盤のポゼッションでボールに対しアルカンタラが敢えて近付く事で手前のボランチを食いつかせ、
奥でブスケ・・・ならぬビダルにフリーで受けさせようという場面


ビダル-ティキタカ×0909-2
う~ん、感じ取れないかー(^^;

これ2手先の展開までイメージ出来てるとレバクのボランチを手前に食い付かせて奥で間受けさせる・・・っていう場面なんですね↓

食いつかせ0909
(間受け役はレバンドでもrOK)

まあ、シャビとかブスケスなら一発でこの画を共有出来るんだけどカルチョではこういう事はしないからね。

ビダルもペップ塾で1年も過ごせば、あの運動量を持って「運ぶ」「剥がす」「間受け」が出来るチートなMFになっているかもしれません。


<遂に攻略されたレバークーゼン>
news_134691_1.jpg

ビダルは期待ハズレだったものの、バイエルンはアロンソを下げた4バックの利点を徐々に活用しはじめます。

まずは「外⇒外⇒中」の攻め筋

【外⇒外⇒中】
アロンソ最後尾0909-1

局面はバイエルンのビルドアップから。
可変式で4バック+1アンカーの4-3-3発動中でCBから横へ横への展開。


アロンソ最後尾0909-2

SHの曲者ベララビビにはSBのベルナトを意識させつつ、中のビダルは放置プレーで
CBから一つ飛ばした大外のWGドウグラスコスタへ


アロンソ最後尾0909-3


外⇒外⇒ときて中。ボランチの背後に置いておいたアルカンタラの間受け発動です。


この攻め筋に加えてアロンソから一つ飛ばしたパスも

【中⇒中(アロンソ⇒間受け)】

奥のミュラー0909-1

↑ビダルとアルカンタラにボランチを食い付かせて置いて、その背後を狙うミュラーの構図

アロンソなら手前を飛ばして奥のミュラーへピンポイントパスを通すのぐらい朝飯前です。


奥のミュラー0909-2

レバクの前線4枚に対して4バックを当てつつ、発射弾のアロンソがCBに入った事で
「外⇒外⇒中」に加えて「中⇒中」と攻め筋が一気に多彩になりました。

バイエルンの先制点もこの「中⇒中」から生まれています。


【バイエルンの先制点を検証】
バイヤン先制0909-1

局面はバイエルンのビルドアップから。
アロンソが中盤を飛ばしてボランチの背後を取っているミュラーへのタテパスが起点となっている


バイヤン先制0909-2

ボランチの背後にいるミュラーへの対応はCBが出るしかない。
結構距離はあるのだがロジャーシュミットに鍛えられているCBは全く後ろ髪を引かれる事なく突進。
これを見てミュラーは残ったCBと1対1の関係になっているレバンドへタテパス。

一見、レバクのこの守り方はかなりリスキーに見えるが、
まず普通のチームであればCB(アロンソ)からこの精度のタテパスがボランチの背後に出てくる事はない。
仮に出てもFW(ミュラー)の背後から寄せるCBが間に合う前にパスで外される事も普通は出来ない。
よってこの守備は成り立つ・・・はずなんだけどね。(^^;

バイヤン先制0909-3

受けたレバンドからワイドのロッベンへ。
しかしSBのヴェンデルはこのパスを読んでいた。


バイヤン先制0909-4

ヴェンデルはインターセプト成功。
ちなみにこの時のレバークーゼンの守備陣形はボールを奪ったSBのヴェンデルが攻撃にかかるのは当然として
インターセプトを試みて前に飛び出していたCB2枚も最後尾に不在。

代わりにボランチのベンダーがプレスバックしてCBの位置に入り、逆サイで残っていたSBヒルバートと2バックのかなりイビツな状態。

そして問題はここから。
カウンターチャンス到来のはずのレバークーゼンだが、この日の相手は同じ変態プレスの使い手バイエルン。

違うのはバイエルンはGプレスにも簡単にボールを失わない技術があってもレバークーゼンにそれは無いという事。


バイヤン先制0909-5

結果、あっと言う間に奪い返されてしまいました。

そしてこのボールが再びアロンソの元へ。

この瞬間を別角度で見てみると・・・


バイヤン先制0909-7

レバークーゼンはまだベンダーがCBに入っている上、ボールサイドに極端に寄せる戦術を取っているので逆サイドで張っているドウグラスコスタがどフリー。

ボールは発射台アロンソからピンポイントの対角線パス

このシーンを見て僕は思わずあの場面を思い出してしまいました。

1tenme0610-6.jpg

・・・得点の予感がします。


バイヤン先制0909-8

SBのヒルバートも必死に横スライドを間に合わせようとしますが
ドウグラスコスタはファーストタッチをヒルバートが届かない背後のスペースに出して完全に裏を取ります。

このダイアゴナルパスとファーストタッチで勝負アリ。

SBの背後を取ってペナルティに進入されたら中のCBはボールに対応するしかないのでマークのミュラーは
どうしたって同一視出来なくなっちゃいます。
コスタの折り返しをミュラーが冷静に中で詰めてバイエルンが先制


<密集プレスはダイアゴナルパスで打開せよ>
20140622131113b4d.jpg

そもそもレバークーゼンのような挑戦者は個対個ではかなわないのでボールサイドへの密集を作る訳です。

バイエルンも本来両ワイドには1対1なら絶対に勝てる個(ロッベン&コスタ)を置いているので
サイドで手早く1対1に持ち込みたいのが本音ですがDFラインから対角のロングパスを出しても
レバークーゼンの陣形が整っているので横スライドが間に合ってしまうところに苦労していたペップでした。


【DFラインからのロングパスは横スライドが間に合う】
レバ横スラ0909

故に一度中にパスを通して起点を作り、レバークーゼンの陣形を剥がしながらカバーという作業をさせる事で
ポジションバランスを崩しつつ密集させる必要があった。

言わばバスケ戦術で言うところのアイソレーションですね。


アイソレ0909

↑この状態を作ってからダイアゴナルのパスを出す事で相手の横スライドが間に合う前に片をつける・・・というのが昨今、強者のトレンドになってきました。


<外せて狩れるバイエルン>
720p-Bayern Munich v Bayer Leverkusen

試合は先制された事でレバークーゼンが更に攻撃の意識を強めていきますが、
若いチームにありがちな「焦りからバランスを崩す攻撃」という場面が増えていきます。

例えばこんなシーン↓


レバ7枚攻撃1

局面はバイエルン陣内に攻め込んだ後のセカンドボールを拾おうという場面。

攻撃に6枚+SBのウェンデルが今上がって合計7枚をかけるのはいいとしても重要なのはボール状況です。

これが完全に足元に収まってマイボールなら上がって来るのもいいと思うんですけど、
まだセカンドを完全に収められていないこの状況でSBが見切りで上がって来るのはリスクが高過ぎではないでしょうか。

しかも相手はバイエルンですから、こういうこぼれ球には常時2~3枚で囲んできます。


レバ7枚攻撃2

結果、奪われてSB(ウェンデル)の裏で前残りになっていたロッベンへ

レバークーゼンは7枚で攻めていましたから・・・・


レバ7枚攻撃3

当然3枚でバイエルンの3トップを止めなければならず、あとはロッベン無双発動。


後半はプレスの強度も落ちたところに厳しい判定もあり2点を追加され3-0の完敗に終わりました。

この試合の決定的な差はバイエルンは「狩られるだけの側」ではなく
レバークーゼンがボールを奪った瞬間には「狩る側」にもなれるという事だったと思います。

そしてレバークーゼンは自分達が実践している鬼プレにいざ対峙すると
これを剥がす術をもっておらず、せっかく奪ったボールを5秒以内に取り返される場面がほとんどでした。

よってペップのチビっ子3バックが抱えるリスクはほとんど試合で顕在化されず。
むしろダンテを外してまで「運べる」「外せる」選手でDFラインを固めていた事が、+アロンソを迎えて4バック化した時に一気にメリットが開花したようなイメージです。

ロジャーシュミットとすれば走る量で相手を圧倒して鬼プレスに神プレスで凌駕したかったはずですが
日程の妙もあり元々のチームの地力差がモロに出てしまうような展開になってしまいました。

次回はフルコンディションでの再戦が観たいですね。




*「誰かさんが散々開幕前にdisってた水色のチームがプレミアで独走している件はスルーですか?」と思った貴方はクリック!↓

海外サッカー ブログランキングへ



関連記事

浪漫主義を貫くベンゲルと現実に寄せたロジャース ~アーセナル×リバプール~

news_170486_2.jpg
<浪漫主義を貫くベンゲルと現実に寄せたロジャース>
~アーセナル×リバプール~

今日はプレミア屈指の浪漫主義者であるベンゲルとロジャースの対決をレビューします。
ま、ミッドウィーク開催(?)だったんでネタの鮮度的にはギリギリOKでしょう(笑)

前回のチェルシーとシティに続いて、今回この2チームをフォローしておけばプレミアはOK感もありますし。
(マンUファン「香川とモイモイいなくなってから冷た過ぎやしませんか・・・?」)

そもそも昨年、モウリーニョの独走を許したのはベンゲル、ロジャース、ペジェグリーニと
ライバル達がそろいも揃って「相手なんて関係ネェ!サッカーはポゼし倒しもん勝ち!」っていう思想の持ち主だったんで
彼らが壮大な未来構想やら設計図やら無駄に高額の屋根をつけるとかつけないとかやってる間に
モウリーニョは基礎工事終わらせていたぞ・・・ってなシーズンだった訳ですね(笑)

まあでも嫌いじゃないですよ、彼らみたいなタイプも。
だからこの試合のピッチにバスは留まらないだろうし、バカ試合の期待もあるぞ・・っていうカードです。


<MF王国に守護神がやってきた!>
sutamen0829gana.jpg

ベンゲル「今季の補強はMFとMF、そして最後にMFを加える予定だ!(ドーン)」

例年こんな感じで多くのグーナーをゲンナリ(そして一部のドMグーナーを歓喜)させてきたベンゲル。
今季を迎える前の段階でも既にチームにはエジル、カソルラ、ラムジー、ウィルシャー、アルテタ、ロシツキー、チェンバレンと彼のコレクションでMFはパンパンの状態です。

個人的には今季更にこれを推し進めてそろそろラムジーあたりにGKやらせる頃合いかと思ってたんですが(ユーティリティーだし出来んだろ)、完全にアテが外れました。

昨季は中盤に守備の出来るアンカー(コクラン)を補強したと思ったら今季はGKにツェフを補強ですって・・・!?


つ・・・遂にベンゲルがサッカーにMF以外のポジションもある事を気付いてしまったかーー!!


実は過去このチームの歴史を振り返ってもGシルバ、エドゥ、フラミニ、ソングと守備を引き締める選手がいる時のアーセナルは勝てるんですけどね。
問題は指揮官がそういった駒達を次々と売っ払っちゃう事なんだけど(爆)

そんな訳で中盤の底にコクラン、ゴールマウスにツェフが控える今季のアーセナルは侮れないぞ・・・と思うのです。
しかし、この試合ではキッチリ帳尻を合わせてきたわけでもないでしょうが、チーム事情によりCBはチェンバースとガブリエルの若手コンビに託されました。


対するリバプールはチームのレジェンド・ジェラードとチームの未来スターリングがチームを去りました。
かつてSASと言われた流動性溢れる攻撃陣がプレミアを席巻したのが遥か昔のよう、
一時はバロテッリだランバートだと何を血迷ったか自ら電柱を買い求めた挙句に攻撃を硬直化させるなどチームとロジャースは迷走の一途。

今季もベンテケ、フィルミーノ、ミルナーあたりは確かに悪い選手じゃありませんよ?


でもこれ・・・・・明らかに中位クラスの補強だよね?

果たしてリバプールが今季スポットを浴びる瞬間は来るのだろうか・・・ちょっと心配になる陣容である。


<ロジャース『浪漫主義から・・・ワタシ、卒業します!』>

さあ、どんな打ち合いが見られるか?と期待した試合だったが蓋を開けてみて驚いた。

リバプールがベタ引きなのである。


【リバプールの撤退4-1-4-1】
リバ4141-0829
うーむ・・・さすがのロジャースも今季は相当追い詰められとるな。

是が非でも結果を出さないと確かにラストシーズンだもんな。


問題はこのチームはもうコウチーニョ無双に託すしかないのに
自陣に撤退した4-1-4-1だと肝心のコウチーニョが相手のワイドを気にしてこの位置まで下がってこないといけないってところ。

【コウチーニョのポジショニング】
コウチ0829-1

逆サイドからのクロスに自陣ゴール前まで絞って守るってこれじゃまるでモウナチオのポジショニングですよね。



【モウナチオにおける両SHのポジショニング 】
soto-0830.jpg

モウリーニョだったらこれでいいと思うんですよ。毎度これでベンゲルは料理してきましたし。
(ただ、今季のアザールは絶対ここまで帰ってこないよね?)


でもコウチーニョなんて本当はカウンターの起点にしたいんだろうけど
ここまで下げちゃうとリバプールの攻撃は1トップのベンテケにタテポンしかなくなる訳で。

実際に序盤のリバプールにとって唯一の攻め筋がベンテケにドーン!と蹴ってキープしてもらって
その間に右SBクラインが駆け上がるとサイドに展開⇒クロスっていうプレミア版プロビンチャみたいな戦い方(笑)

でもこのクラインの絶妙のタイミングを感じ取る攻撃参加と中がベンテケ1枚でもピンポイントでクロス上げられるんで
何となく形になってるっていうww
さすが現在、プレミアナンバー1の右SBやな!(これは間違いなく良い補強)


ただ、それ以上にこんな旧式タテポン戦法が通用したのはアーセナルの急造CBの方に原因があります。


【アーセナルの急造CBコンビ】
オフサイ0829-1
局面は右から左へ攻めるリバプール。中盤でセカンドボールを拾ったミルナーが前線のベンテケを狙う瞬間ですが、
ベンテケはこういう時にDFと駆け引きをして抜け出すみたいな狡猾さが全くないので(アグエロの動き出しと比べれば一目瞭然)
なんかもうボールしか見てないからオフサイドラインとか全然気にしてない風なんですよね(笑)

なもんで、こんなのはラインコントロールで一発退治出来るんですが・・・



オフサイ0829-2
このタテパスでオフサイド取れないもんかねー(^^;

こんなのボールサイドのCB(ガブリエル)にラインを合わせるっていう基本だけ抑えておけば・・・




オフサイ0829-3
余裕で取れてるでしょ

チェンバースもベンテケを気にしてカバーポジションの深みを取ったんだとしても
結局ボールサイドにスライド出来てないから全然ボールにアプローチ出来てないし。

もうね、アーセナルのDFラインにはセリエAのラインコントロールでもDVDに編集して見せるべき(笑)
(勿論、去年のエンポリな!ww)


ベンゲル『それよりこのポゼッションのDVDを見てくれ、ほらワンタッチパスが6本もry・・・』


お前もな・・・!!www



他にもやっぱり急造CBと新加入のツェフとの連携というか信頼関係構築はまだまだっていうのが試合を見てて随所に感じられました。

例えばこんなシーン↓

バックパス0829-1]
局面はこれ、アーセナルのCKの跳ね返りを拾ったミルナーからまたもやタテポン!って場面なんですけど。
アーセナルは自分達のCKでは前残りのベンテケ1枚に対してSB2枚を自陣に残した配置で対応しています。


バックパス0829-2
いやいや、全然2枚でベンテケをプロテクト出来てませんやん・・・!!
これじゃせっかく2対1の数的優位を作ってても意味ないですって!

そもそも敵陣で2枚が変にラインみたく平行に並んだところでオフサイド取れないですから!!(笑)

素直にベジェリンは絞りながら深みをとってカバーポジションにいて下さい。

じゃないと・・・


バックパス0829-3
毎回、このタテポン1発でヒヤヒヤさせられるのってどうなの・・?(笑)

一部のガナーズ「このスリルが病みつきになるんだよなー」



バックパス0829-4
結局最後はベジェリンがタッチラインに蹴り出しましたけど、これだってツェフにバックパスすれば済む場面だったんじゃないかと。

なんかアーセナルの後ろの方は全員ポジショニングが怪しすぎなんですよね(爆)

確かにこれが浪漫主義一徹の代償みたいなもんなんですけど、
これだったらロジャースの現実的なサッカーの方が効率よかったりして・・・?

ロジャース「やっぱ引いてタテポン最高!」


<ブロック崩しなら御手のもの>

ただ試合は当然ながらアーセナルがボールを握る展開になります。
問題はボールを譲ったリバプールがにわか仕込みのブロック守備でアーセナルをシャットアウト出来るかどうか。

リバプールは明らかにいつもと違うよそ行きのサッカーですが、
アーセナルからしたらボールを譲られて引いたブロック崩しの展開というのは普段着のサッカーです。


【引いたブロックはこう崩せ!】
ラムジーゴール0829-1

局面はペナルティエリア手前に2ラインを引いたリバプールのブロックの外からカソルラがスルーパスを狙う場面です。

カソルラから裏を狙うラムジーの間にはリバプールの選手が最低でも3~4枚いますが、果たしてこれを通せるのか・・・?



ラムジーゴール0829-2

スパッと通したーー!!SUGEEEE!!!


ベンゲル『ンギモヂイイイイ・・・!!!』




ラムジーゴール0829-3
ピッピー!!オフサイド

嘘やん・・・完璧な崩しやん。

いやこの際、ライン出てたかどうかなんてもうどうでもよくて、
その旗1本でこの美しいゴールが取り消される事が許せん(笑)


おっと・・・つい私情を挟んでしまいました。(^^;

要するにニワカ仕込みのブロックディフェンスなんて、いくらでもその外から崩せてしまうアーセナル。

ただ散々崩して、最後は華麗に外すという様式美も健在で圧倒的に試合を支配しながら
たまにスコア表示にチラッと目をやるとまだ0-0という不思議な現実がそこにあります。

リバプールは単発のベンテケ頼みもさすがに苦しくなってきました。

やはりコウチーニョ無双なくしてこのチームの攻撃は成り立たん・・・。


<無双スイッチ 押せないなら押させよう>

しかしロジャースはロジャースで、いつもの組み立てを半ば放棄してもまだ
攻撃の可能性はある・・・と踏んでいたんじゃないでしょうか。

リバプールの守備は自陣近くまで運ばれたら一旦リトリートする一方で
アーセナルがGKや最後尾からビルドアップする場面では一転していつもの前プレを発動。

標的はアーセナルのDF陣で、ここにプレッシャーをかける事でショートカウンターの可能性を感じていたんだと思います。


【アーセナルのビルドアップ対リバプールの前プレ】
前プレ0829-1

局面はアーセナルの左から右へ攻めるアーセナルのビルドアップ。
若きCBのチェンバースがボールを運んでいるところにリバプールが前プレをかける場面

リバプールは中のコースを切りながら寄せて次のパスコースをSBに限定させています。


前プレ0829-2

注文通りSBのベジェリンに出させたところをコウチーニョが狙っていました。


前プレ0829-3

インターセプトからコウチーニョ無双発動!

これにはコクランが寄せますが、するとその背後を狙うミルナーのランニングに付いていける中盤の選手がアーセナルにはいません。

しかもアーセナルの最終ラインは相変わらず変なギャップが出来ており、ミルナーにはオフサイドにならずに抜け出せるスペースがありました。


前プレ0829-4

インターセプトからコウチーニョのスルーパス一発でこのシーンを作られてしまうアーセナルの苦しさよ・・・(^^;

要するにアーセナルにとっての最終防波堤って、ほぼ中盤の番人であるコクランであって
そこを突破されたらあとはもう神頼みって感じなんですよね(笑)
(せめてコシエルニーがいれば・・・)

ロジャースとしてはこれがあるからこの日のプランも成り立つ訳で。

続いてこんなシーンも↓


自陣ミス0829-1

こちらも同様に自陣から運ぶチェンバースにプレス!


自陣ミス0829-2

チェンバースからの横パスを引っ掛けてインターセプト成功。
そのままサイドに持ち込んで・・・


自陣ミス0829-3

リバプールはショートカウンターからクロスのチャンスだけど
いかんせん前に人数はかけてないので中はベンテケ1枚。

数的優位のアーセナルはこの1枚さえ、中でしっかり捕まえておけば問題無い場面だったんですが・・・


自陣ミス0829-4
やっぱ捕まえ切れんか~!

ベンゲル「オワタ!\(^o^)/|」


自陣ミス0829-5
神『今季は俺がゴールマウスにいるぜ…!』


ロジャース「去年までだったら決まってた」

レッズサポ一同「ポーランド人だったら入ってたな」

ガナーズファン一同「間違い無い」


試合は結局、内容だけ見るとアーセナルの攻撃力がリバプールのにわか仕込みブロックを上回ってチャンスを量産、
その一方でリバプールの前プレがアーセナルの拙いビルドアップをかっさらってショートカウンター量産、
・・・・で、結局両チームGKの美技連発でバカ試合なのに最終スコアは0-0というセリエAでは絶対に見られないゲームになりました(笑)


アーセナルはこれでコシエルニー&メルテザッカーのレギュラーCB陣が戻ってくれば面白いなと思わせる出だし。

リバプールはすっかり中堅クラブみたいになっちまってますけど、
ロジャースもビッグクラブのプレッシャーで縮こまらせるぐらいならもう一度スウォンジーみたいなクラブで
じっくり理想を追ってもらいたいなーと思う次第。




*「リーガとセリエも開幕しましたよ・・・」と思ったリーガ厨とカルチョクラスタはクリック!↓

海外サッカー ブログランキングへ

関連記事
プロフィール

soccertentyou

Author:soccertentyou
年間300試合観戦のサッカー馬鹿によるサッカー馬鹿の為の戦術分析ブログ

【メールアドレス】
wowow_2000(あっとまーく)yahoo.co.jp

サッカー店長のつぶやき
最新記事
最新コメント
カテゴリ
読んだ記事が面白かったら1クリックをお願いします↓
サッカーブログランキング
更新カレンダー
08 | 2015/09 | 10
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -
マイベストサッカー本10選
広告リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
リンク