『自滅』~遠かったゴールと勝ち点3~【日本×ギリシャ】

<『自滅』 ~遠かったゴールと勝ち点3~>
シュラスコ食ってる場合ちゃうど!
って事で今日は「やる」と言ってしまった手前、先日のギリシャ戦のマッチレビューをUPしたいと思います。

日本は初戦のコートジボワール戦からスタメンをいじってきました。
まずCBに今野を戻し、「戦犯のエース」香川はまさかのベンチスタート。
代わりに岡崎を左に持っていき、大久保がスタートから右で起用される布陣となりました。
スタメンの変更点にこそ指揮官の狙いというものがよく現れるのが常なので、このザックの意図については後述。
ギリシャは表記こそ4-3-3ですが実際は4-1-4-1・・・いや4-5-1に近い専守防衛の布陣ですね。
本来、こちらも初戦を落として日本戦での勝ち点3は絶対条件のはずなんですが自分達のやる事にブレがないのはある意味凄いと思います(^^;
崖っぷちの2チームが臨む後のない一戦となりました。
<スタメンから読み解くザックの意図>

ではスタメンの変更点からザックの意図を探っていきましょう。
まずは森重⇒今野に変更された左のCBですね。
【今野の起用を読み解く】
これはもう日本がボールを持った時は自陣に引いて待ち構えるギリシャの守備戦術を考慮したものとみて間違いないでしょう。
森重も最終ラインから入れるタテパスには定評がありますが、この試合のビルドアップでは待ち構えているところに打ち込むクサビではなく
CB自身がドリブルでボールを運び、ギリシャ守備陣をおびき出して敵陣にスペースを作る事が重要です。
となると「ボール運び」ではやはり森重よりもボランチが本職の今野の方に一日の長があるのではないでしょうか。
そもそも日本人で「最もボールが運べてパスが出せる事」を条件に選んできたのがザックJAPANのCB人選で、そこで不動のCBを務めていたのが彼でしたからね。
実際、試合の序盤から日本は左サイドを中心に今野の安定したドリブルを起点としたビルドアップを見せます。
それはデータからも明らかで前半は「司令塔・今野」と言ってもいいぐらい、彼がパスの出所となっていました。
【前半 日本のプレイヤーポジションとパスルート】

*今野を起点としたパスルートと彼がドリブルで高い位置まで持ち上がるので左肩上がりの陣形となっている。
【香川ベンチの意図を読み解く】

これに関しては試合後の記者会見でも質問が出ていたのでザック本人の回答を抜粋します。
ザック
『香川を入れなかったのは、戦術的な理由。サイドに力を入れようと思い、よりスペースを広げることができる選手を選んだ。
香川も相手のスペースを使うプレーが多いが、彼はより中央への動きが多いので、意向が合わず、戦術的にこのような決定をした』
まわりくどい言い方をしていますが、要するにザックが何を言いたかったのかといえば
「カガーワ、お前 自由過ぎ」って事です、以上(爆)
まー、それが本来彼の持ち味なんですけど、コートジボワール戦で香川を自由に遊ばせた結果のチーム収支があまりにも大きなマイナスだったんで、この手の選手は攻撃で「違い」が見せられなかった以上、ベンチ行きが宿命みたいなもんです。
ザックが恐れたのはただでさえギリシャの右SBトロシディスは攻撃力が売りの選手である上に
コートジボワール×日本の試合をスカウティングすればモイーズだって日本の左サイドを突いてくるだろうって事です。
ザックの言う「彼はより中央への動きが多いので、意向が合わず」というのは
こうなった時に相手SBに蓋を出来ず自由に攻め上がりを許すだろうという・・・これがいわゆるオーリエシンドロームですね(笑)
そういう訳で左SHにはワイドのポジションからしっかりギリシャのSBに蓋を出来る岡崎と
右には岡田JAPANで馬車馬のように走りまくってた実績のある大久保を持ってきたと。
ちなみに大久保は発売されたばかりの雑誌Numberでザックから受けたおおまかな指示を語っていますが
その中に「ギリシャのカウンターは左にいるサマラスのキープ力がポイントになっていて、ここにボールが入った時に後ろから上がってくるSBをケアしてくれ」というような事を言われていたんだそうなので、やっぱりそういう事なんでしょう。
以上が「香川ベンチスタート」のおおまかな理由ですが、
実はそれ以上に「岡崎と大久保のスタート起用」には他にザックの狙いがあったように思われます。
<初戦の課題を修正したザックJAPAN>
それはコートジボワール戦で明らかになった課題の修正です。
この試合の直接の敗因はドログバ投入以降の確変タイムにあるわけですが
試合がそうなる前の前半に見えていた課題こそが日本の構造的な問題点となります。
つまり「ボランチの位置が低い」という事と「攻撃に奥行きがない」という課題ですね。
ではこれを受けたギリシャ戦の序盤20分の日本のポジションバランスを確認してみましょう。
【ギリシャ戦 前半20分のポジションバランス】

まずボランチの位置については2トップの大迫、本田との距離感を見てもらえれば
しっかりと前からプレスをかけた時に連動して高い位置をとれていた事が分かります。
そして攻撃の奥行きに関しては「そもそもポストプレイヤーの大迫に求めたのが間違いだったんや!」
(それ、みんな知ってた感)
って事で大迫と本田が降りてくる代わりに岡崎と大久保の両ワイドで深さを確保しているんですねー。
実際の試合からこのザックの意図がよく現れたシーンを確認してみましょう。

局面は長谷部がボールを持った時にバイタルエリアに顔を出す本田&大迫と
深さを確保している岡崎&大久保の図です。
で、岡崎はここからのダイアゴナルランで裏に抜けるのが定番パターンですから・・・

降りてくる本田、大迫に気を取られていると一発で裏を取っちゃうからね!っていうオドシが
この前半6分のプレーで出てるのがいいですね。
これでギリシャは迂闊にDFラインを上げられなくなりました。
<空いたバイタル>
では次にギリシャの布陣から狙うべきポイントを探ってみましょう。
基本は4-3-3(4-1-4-1)布陣攻略のテンプレとも言える「アンカーの両脇に出来るスペース」ですよね。
試合後のベーハセのコメントから引用。
長谷部
『前半は相手も多少、前に来ている部分もありましたし、相手の中盤の2番(マニアティス)と8番(コネ)が僕らボランチのところまで来ていたので、相手が1ボランチになって、中盤のスペースが非常に空いていた。』
これを図で説明するとこうなります↓
【アンカーの両脇に出来るスペース】

長谷部の言う通り、コネとマニアティスは日本の2ボランチをケアしに前へ出てくるので
アンカーのカツラニスには「本田のマーク」と「バイタルのケア」という、すき家の深夜バイトみたいな過重労働がのしかかる訳です。
したがって、実は日本の狙いどころは序盤からハッキリしていたという事を実際の試合から確認していきましょう。

局面は前半、攻撃の起点となった今野の持ち上がりから岡崎へタテパスが入る場面。
この時、カツラニスはまだバイタルエリアをケアしつつ本田への警戒も怠らない状態。

しかしこの日の日本で厄介だったのが左で作る今野、長友、岡崎、山口のカルテット。
通常のトライアングルであれば枚数が足りるのだが、CBの今野にまで加勢されるとマークが足りなくなるので度々カツラニスが引っ張られる事に。

これでバイタルが空いて本田がフリーになるという流れ。
更に途中からこれを見た大久保が加わってくる。
これもNumberで語っていましたが
大久保「途中からギリシャの中(バイタル)が空くのが分かったんで、ここを圭佑と狙っていこうと。積極的にミドルシュートも意識しました」っていうプレーがコレ↓
【本田&大久保のバイタル狙い】

この試合、ギリシャの本田へのケアは相当なものだったので(コート戦を見てれば当然か…)
本田がボールを持つと常時2~3枚は囲みにきます。
本田もこれを分かっていたので意図的にサイドに流れたり、ボランチまで落ちたりしてマークを引っ張る動きというのをやっていました。
↑の場面でも本田が左で引き付けている隙に大久保が中へ入ってきて・・・

カツラニス1枚で本田をケアするだけでも大変なのに、ここに大久保が加わってくると物理的にも不可能になってくる訳で。
続いてもう1個、綺麗な崩しから今度は本田がフリーになるケースを。

ここも本田がこの位置でボールを持つとギリシャのカツラニスを中心とする中盤の逆三角形はこの位置取り。
これを見て大久保が中に入ってくる。
ボールは左奥を縦に抜けた長友へ

長友がサイドでボールを持つとカツラニスはバイタルからゴール前へ侵入してくる大久保を視野に捉えた。
コイツは危険とばかりに大久保をケアする為にゴール前へ戻るが・・・・

そしたら今度はカツラニスが大久保に引っ張られた事で本田がフリーや!
アンカーのカツラニスからするとただでさえ激務な上に
こう本田と大久保に入れ替わり立ち代りやられたら商売上がったり状態。
彼がイエロー2枚で退場したのも戦術的に必然だったという見方も出来るかもしれませんね。
問題は大久保が中に入った時の右大外のスペースはどうすんの?って事ですが、これは「SBが使えばいい」で解決する話。
そうです、これが欧州のトレンドともなっている「バイタルの密度確保」と「SBのWG化」でザックが本来進めてきたサッカーだったはず。
実際に試合でも右へサイドチェンジが出た時は内田が上手く出て行って大外のスペースを活用してました。
(しかしW杯本番に入ってのこの内田株高騰はどうした事か?これまで代表戦の度に内田を叩いてた輩は一体どこいった!?www世間が掌返すなら、あくまでも叩き続けるぞ!主にイケメン爆破しろ方面で…!)
そして大外のスペースをSBが使った時に活きてくるのがこの日の前線のメンバー構成でもあります。
ザックが試合後こんな事を言っていました。
ザック『これは勝つべき試合だったからより攻撃を強めるためFWを残した。
大久保、岡崎、大迫はセンターFWをそれぞれのクラブで務めているし、本田は前回のW杯でFWだった。』
【右サイドへ展開されたパターン】

↑の場面のように右外から内田がカットインしてゴール前を窺うと前線は3トップ状態で厚みがある布陣になっていると。
(試合ではここから大迫にクサビを入れた落としを大久保がシュート)
これ、多分前線の1枚が香川だとゴール前じゃなくてボールに寄って来てパスを要求してたと思うんですよ。
別にそれが悪い訳じゃないんですが、この試合でザックが求めていたのが「ゴールを取る為のFWの枚数」だった事からも理に適った前線の構成と言えるのではないでしょうか。
<本田は「日本のジダン」になりえたか>

このように前半30分過ぎまでは日本のペースで試合が進み、狙いとした形から何度も決定機を作っていた日本。
それでもゴールが生まれなかったのは”ゴール前での精度を欠いた”からです。
これまでは香川と本田のコンビが崩しで決定的な仕事を任されてきましたが、
このメンバーだと本田1人にかかる負担と責任は自然と増してきます。
そして本田がアシストもゴールもラストパスも記録しなかった事が日本の無得点に大きな影響を与えたと言えるでしょう。
W杯での本田のプレーを見て「遅い」と外国人が言うのは分かりますが、
我々日本のサッカーファンがそのフレーズを持ち出すには今更感が強過ぎます。
本田のプレーが遅いのは単にアジリティや足の速さではなく、
ボールを受けて⇒コントロールして⇒身体の向きを変え⇒パスorシュートと
パスを受けてから次のプレーの間に3クッションぐらい挟まっているからです。
これが香川だと2クッションから1・5クッションぐらいで常時プレーが出来るしメッシになると0・5になります。
じゃあ、本田じゃなくて香川でいいじゃないかと言う話かというとそうでもなくて
本田はある意味この「遅さ」を武器にしてきた選手なんですね。
簡単に言えば、ジダンに対して誰も「遅い」とは言わないという話で。
本田もジダンもプレーは決して速くないから敵に囲まれる⇒でも奪われない⇒結果的に周囲にスペースとフリーな味方が出来る というロジックです。
要するに本田は「日本のジダン」だったんですよ、チーム発足からずっと。
だからブンデスで優勝したトップ下がいようがマンUはサイドでCSKAモスクワがトップ下だったんです。
チームにジダンがいたらもう1人の才能はジョルカエフだろうとベンチ行きかサイドへ追いやられるのが運命。
ジダンが輝けば優勝するし(98W杯)、駄目ならグループリーグ敗退(2002W杯)は歴史が証明しています。
問題は「絶対にボールを奪われない」はずの本田が(アジア予選では実際そうだった)、
W杯では度々相手のカウンターの起点になってしまっているという事実でしょう。
ある程度のレベルの試合までは武器になっていたはずの本田の「遅さ」が
本大会ではただのリスクになってしまっているので見ている人もイラついてしまうのですね。
(ロシアではチームの中心だったのがミランでは「遅い!」と批判されているのも同じ現象)
コートジボワール戦の本田のゴールを思い出してください。
ボールを受けてからシュートまで僅か1秒ちょっとのプレースピードでゴールが決まっています。
本田がこの大会、あのエリアで決定的な仕事をしようと思ったら世界基準のプレースピードが求められるという証ですね。
<ギリシャの退場劇で苦しくなった日本>

いい形で日本が進めていた試合に決定的な変化が訪れたのが前半37分-
加重労働のカツラニスが前半だけで2枚のイエローをもらって退場。
試合を見ていて正直「これでもらった!」と思ったんですがそうはなりませんでした。
ギリシャは4-3-3から4-4-1に布陣を変え、引き分け狙いにシフトチェンジ。
全体の人数は減っているのですがむしろ後ろにかける厚みは増しており、
特に中盤センターはアンカー1枚だった布陣から明確な2ボランチになった事で
それまで空いていたバイタルエリアのスペースが消失。
【バイタルエリアの消失】

長谷部(試合後の談話)
『11対11でやっていた時の方がウチとしてはやりやすかったというか…。
相手が10人になって、完全に守る形になってからの方が難しくなってしまったのは事実です。』
う~ん・・・これは後半どげんかせんとあかん。
<切り札投入も拙攻を続けたザックJAPAN>
後半、相手が10人になってほとんど守備の心配をする必要がなくなったザックは頭から遠藤を投入。
遠藤はすぐに今野から司令塔をバトンタッチしてボールをさばき始めますが、
これで前半はCBの今野がボールを持ち出す事で生まれていた攻撃の厚みは若干薄くなった面も。
【後半(遠藤投入後の20分) 今野のプレーエリア】

*左肩上がりだった前半と比べると今野がバランスを見て普通のCBのポジショニングに戻っている
(まあ、長谷部と違って守備時の遠藤はカカシだからその気持ちは分かるww)
ギリシャは4-4の2ラインに時には1トップも戻らせて中を閉めているのでその分、外は空いている。
これを「空いている」と見るか「空けている」と見るかはプレイヤーのインテリジェンス次第だろう。
残念ながら後半の日本には前者と捉えた選手が多かったらしく、
攻撃の方向が外⇒外⇒中の真正直なクロス攻撃が多用されてしまった。
これならむしろ前半の方が多様性に飛んだ攻撃パターンでゴールの匂いもしていたのだが…。
ザックも「こりゃあかん」って事で再びゴール前での崩しの精度とバイタルエリアへの意識を戻させる為に香川を投入。
「これ以上FWは増やせなかった」(試合後談)という事で大迫との交代となった。
しかし香川投入後も日本の攻撃がSB(長友&内田)の香車攻撃⇒クロスというモイーズだけが喜ぶサッカーは変わらず。
香川(この感じ・・・どこかで見た!)
本来、香川投入でやりたかった「サイド攻撃」ってのはこういう形なんですよ。↓
【香川と本田を活かす「サイド攻撃」】

局面は後半、右から左へ攻める日本の攻撃。
本田がこの位置でボールを持つ事でギリシャのボランチ2枚も含めた計4枚を引き付けている。
代わりに大久保が中を狙って香川はまだ左サイドのこの位置

遠藤に下げられたボールが中で待っていた大久保へ。
この瞬間に本田と香川がバイタルエリアを狙って中へ!

大久保から香川へボールがスイッチされるとギリシャの守備陣はこれだけ団子状態にさせられている。
注目すべきはギリシャDF陣の顔の向きで遠藤⇒大久保⇒香川(+中へ侵入してきた本田)という一連の流れに釣られて全員がボールウォッチャーになっている。
(誰も大外裏のスペースを見れない状況)

香川から大外裏の内田へ!
この瞬間に中では大久保がゴール前へ動き出しているがギリシャ守備陣の見事なボールウォッチャーぶり。
守る方は外⇒中⇒外で視界を振られているから次の展開に備えたルックアップが出来ない。
これを見て普段欧州サッカーを観ている人なら既視感を覚えた方もいらっしゃるかもしれません。
何故ならこの形って・・・
【ペップバルサのメッシロールや!!】

メッシが右から得意のカットインで中に入っていくと前線が連動して斜めに抜けて
最後大外のSBが空くっていうパターンのやつで、バルサの試合見続けてる人なら御馴染みの攻撃パターンっすね。
(これとは逆サイドへの展開バージョンでイニ&シャビで左から中へ持ち出して大外のDアウベスへっていうのもあります)
要するに一回中を使って敵の守備陣を団子状態にしつつ視線もクギ付けにしておくと大外走られたらマーク出来ませんっていう理論です。
本田がジダンなら香川はメッシだったんや!!
本来、ザックJAPANが世界を驚かすならやはりこの2人を中心にしたこういうモダンな崩しだったと思うんですが・・・。
<試合総括>
結局、こんな崩しの形もこれ1回きりの単発で終わり、あとは香車サッカーから時間を浪費していくと
最後はまたもや吉田マヤを前線に上げてのパワープレイ発動で事実上の白旗宣言。
スタッツを振り返ってみると攻めているように見えて日本がPA内からシュートを打ったのは↑の大久保のを除くとごく僅か。
残り20分となってからは12本のクロスを上げるも(1分30秒毎に1回上げてる割合?)
味方の頭に届いたのはその内1本のみでクロス成功率は8%の拙攻で時間を費やしていた事になる。
さて、数字上はまだ突破の可能性が残されている明日朝のコロンビア戦であるが
結果以上に「内容」にこだわったサッカーで世界に「本来、日本のサッカーとはこういうものだったんだ!」というものを見せて欲しい。
ジダンとメッシの共演によるイマジネーションの融合、指揮者遠藤のタクトに注目したい。
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