【CL決勝 レアル×ユベントス】策を力でねじ伏せたマドリー

<策を力でねじ伏せたマドリー 【CL決勝 レアル×ユベントス】>
16/17シーズンのCLはレアルの連覇達成という偉業を持って幕を閉じました。
自分が初めてこの大会を観た25年前から連覇したチームがいなかったという事実はチャンピオンズリーグというコンペティションのレベルの高さを物語っています。
歴史を変えたマドリーの勝因とは何だったのか?
今回はこのビッグマッチを時系列を追って解析していきたいと思います。
【両チームスタメン】

アッレグリのユベントスは4-4-2。
とは言え、攻撃時ディバラが1・5列目に下がってマンジュキッチがゴール前まで進入すればイグアインとの擬似2トップになりますし、SBのサンドロが高い位置を取ってバルザーリが絞れば3バックのようにも出来ます。
更に押し込まれた時にDアウベスが下がってくれば5バックにも可変可能と、各ポジションに2つ以上の戦術タスクをこなせる選手を配置しているので交代カードを切らずとも色々とチームを変化させる事が出来る知将アッレグリらしい編成になっています。
対するジダンのマドリーは一応4-3-1-2のような並びとなっていますが、良い意味でも悪い意味でも選手の自由度が高くかなり流動的な代物。
特にイスコはトップ下だったりSHだったりウイングだったりと現役時代のジダンさながらの自由度です。
アッレグリもそこは良く分かっており、前日会見で「イスコの奔放な動きは時にチームの守備組織を乱す諸刃の剣だ」という主旨の発言をしていました。
このようにそれぞれチームの事情は違うものの、局面に応じて初期配置がいくつもの変形を見せるという点は共通しており、これはもう時代のサッカーがいよいよフォーメーションという数字の羅列を過去の産物にしていこうという兆候なのかもしれませんね。
<ピッチからディバラを消したレアルの包囲網>

さてこの試合、個人的に最も注目していた選手がユーベのディバラでした。
今季はまさに「今が旬」というプレーぶりで、ボールが無い時にいつの間にかフリーになっているポジショニング、ファーストタッチでDFを剥がすボールの置き所、そしてゴール前でのフィニッシュの多彩さは芸術的。
特にユーベの守⇒攻のトランジションはほぼ全てディバラを経由していると言っても過言ではなく戦術的にもキーマンと言える存在です。
勿論ジダンも「ディバラはユーベで最も危険なアタッカー」と最大級の警戒を払っており、実際にこの試合では徹底したディバラ包囲網でピッチから消し去る事に成功。
ディバラのプレーの真骨頂は自軍の守備時から常に相手ボランチの背後、死角で間受けの準備ポジションを取っておき、味方がボールを奪うやいなや1本目のタテパスを前を向いて受ける事でユーベのカウンタースイッチを入れるところ。
しかし、この日のレアルはアンカーのカゼミーロを中心に常にディバラのポジショニングに目を光らせており、パスコースの前に立ってユーベDFからのコースを消す守備を徹底。
【ディバラへのパスコースを消すカゼミーロ】

従って、このようにユーベは自陣で奪ったボールをディバラに預けようにもパスコースが消されている場面が目立ちました。
仮にサイドに流れても今度はクロース、モドリッチが捕まえて離しません。
ならばと得意の間受け(DFラインと中盤の間で受ける)を試みるも・・・
【間受けは迎撃守備で対応】

局面はまさに今、ディバラが間受けを狙っているところ。
ここで前を向いてDFを剥がしていくプレーこそ彼の真骨頂です。
CB(ラモス)との距離感を意識してDFからすると出ていこうにも間に合わない実に嫌らしいポジショニングが妙味

Sラモス『甘いわっ・・・!!!』

ディバラ『グハッ・・!!!』
まさかの人外、高速の寄せでディバラがファーストタッチで前を向こうとする瞬間にはもう狩られてました。
ディバラ「ウソやろ・・・こんなDF,セリエAにはおらんかった・・・」
ラモス(手を差し伸べながら)「フッ・・・ならば貴様もリーガに来い。本物の世界を教えてやる」
このSラモスとヴァランの異常な守備範囲とインターセプトの強さでユーベのセリエA最強2トップは完全に沈黙。
特にラモスは前半だけで3回以上のインターセプトを決めてました。
これによりディバラは「前にはカゼミーロ、背後からSラモス」という地獄のような挟み撃ちに遭い、ピッチから完全に姿を消す事になってしまいました。
<レアルの構造的な脆さを突くアッレグリの緻密さ>

エースのディバラを封じられたアッレグリ。
しかし、それでもレアル相手に攻め手が無い訳ではありません。
アッレグリが突くのはレアルの構造的な「隙」です。
ジダンのレアルは守備時、そもそも4-4-2で守るのか4-3-3で守るのか、からしてかなりアバウト。
トップ下のイスコがSHまで下がれば4-4-2になるのですが、それを決定するのはイスコ自身の気まぐれなので戻ってこない事も多く、それに加えてロナウドとベンゼマのファーストラインはほとんど守備のていを成していません。
(アッレグリがイスコを「戦術的な穴」を見ているのはこのせいで、確かにカルチョの視点で戦局を捉えれば穴以外のなにものでもない)
従ってレアルの守備は基本、4-3の2ライン守備です。(この時代に2ラインで守るとかww)
ちなみにバルサの守備構造もこれと全く同じです。
要は守備免除2枚(ロナウド&ベンゼマ メッシ&スアレス)+気まぐれ1枚(ネイマール、イスコ、ベイル)の構成ですね(笑)
これはレアルとバルサの2クラブが普通、チームに1人までしか置いておけないようなエース級を3枚も4枚も保有しているが故のジレンマと言えるでしょう。
まあロナウド、ベンゼマクラスであれば守備でハードワークさせるよりも前残りにしておいてカウンター時に仕事をさせる・・・という方が結局トータルの収支ではプラス。
それは90分の流れで見ると不安定なようでいて、結局最後は力技で勝ちを積み重ねるという今季のレアルの勝ち方と成績にも表われています。
ただCL決勝のような一発勝負で、しかも相手が知将アッレグリだった場合どうなるのか・・・?
実際の試合から確認していきましょう。
【レアルの4-3守備構造】

局面は右から左に攻めるユーベの攻撃を自陣で迎撃するレアルの構図。
しかしレアルの中盤は3枚でピッチの横幅68Mを守らねばならず、やはり逆サイドにはかなりのスペースが空いてしまいます。
じゃあ、このスペースに展開された場合、どう守るのか?と言うと・・・

根性の戻リッチで鬼スライド!!wwww
ちなみにバルサだとラキティッチが同じ役割をやらされているのでクロアチア人は社畜体質なのかもしれません(爆)
但し、いくらモドリッチが根性を見せたところで「ボールは人より速い」のです。
なので常にノープレッシャーのCBボヌッチあたりから一発の対角パスでサイドを変えられた場合・・・

必然的にサイドではユーベが2対1の数的優位になります。
つまりユーベはサイドに振れば簡単にマドリーゴール前まで運べてしまうので(1対2の数的不利ではSBカルバハルは後退するしかない)このジダンマドリーの構造的な脆さが、序盤のユーベ攻勢を招いた要因です。
では、一方のレアルの攻撃はどうったのか?
ユーベがサイドに2枚を配置出来る4-4-2でサイドを優位にしていたのなら、中央を厚くしたジダンの4-3-1-2は中で優位性を作れるはず。
しかしジダンがディバラを警戒していたように、アッレグリもレアルのキーマンがモドリッチとクロースのインサイドハーフである事は見抜いていました。
そこでこの2枚には常にボランチかSHが受け渡しながら捕まえて、その代わりカゼミーロは放置、と対応がハッキリしています。
【アッレグリの守備】

しかしフリーのカゼミーロからは気の利いたタテパスが入らずむしろパスミスを量産。
勿論、こうなると読んでいたからこそアッレグリはカゼミロを放置していた訳ですが、こうなるとレアルのパス経路は自然とフリーのSBへの安全な横パスが増えていきます。
しかしレアルのサイドにはSBの前に人がいません。
【孤立するレアルのSB】

よって、SBに回したところで常に孤立した状態で攻撃をスタートさせねばならない苦しい立ち上がり。

左も同様、マルセロが1対2で対応されてしまいます。
これを見たベンゼマが気を利かせてサイドに流れますが・・・

左に流れたベンゼマが局面を2対2にしてワンツーからマルセロにサイドを突破させるも・・・

中がロナウド1枚ではユーベのDFにガッチリ捕まえられてしまっています。
このサイド攻撃では今大会3失点の鉄壁ユーベディフェンスから得点を奪うのは難しいところ。
ジダンの誤算としてはイスコが守備はともかく攻撃でも機能しなかった事でしょうか。
完全に自由を与えたイスコが攻撃のタクトを振るうはずが、間受けしようにもユーベのコンパクトな3ラインにスペースを見つけられず、窮屈なエリアで受けてバックパスをするか、ブロック内を嫌がって外に下がって受ける場面が目立ち始めます。
これで中盤と前線をつなぐリンクマンが不在となり2トップも孤立。
レアルはほとんどマイボールでチャンスらしいチャンスを作れない時間が続きます。
<それぞれの"理"が生んだ得点>

ここで両チームに起きている状況をまとめてみましょう。
【レアル】
<攻撃>
・SBが孤立
・モドリッチ、クロースの両インサイドハーフが守備に追われている
・イスコが間で受けれない
<守備>
・ディバラとイグアインはCBが完封
・サイドで数的不利に立たされている
【ユベントス】
<攻撃>
・2トップが消されている
・サイドからゴール前まで運ぶのは容易
・CBはノープレッシャーで対角パスが出せる
<守備>
・ほぼ完璧にレアルの攻撃を抑えている
両監督の狙いではややアッレグリ優勢ですが最後のゴール前では人外CBのラモスとヴァランがユーベの2トップを完全に抑え切っているので致命傷には到らず。
従って戦術的にはアンバランスでも微妙に試合は拮抗しているのでした。
こうなると得点はカウンターかセットプレーが勝負を分けるのがフットボールの理。
マドリーの先制点はやはりカウンターからでした。
【マドリーの先制点を検証】

局面はユーベがサイドからレアル陣内深く攻め込み、右サイドからのクロスをマンジュキッチとカルバハルのミスマッチを突いてファーで押し込もうとした場面から。
この攻め筋は確実にアッレグリが狙いとしていたところですが、クロスを上げる前にディバラがボールをロスト

回収したボールをつないでレアルのカウンターが始まるとクロースがこの日初めて長いドリブルを見せてユーベの第二防波堤(ボランチライン)を突破。
ボランチが剥がされた状態でボールを運ばれているのでユーベDFラインは後退せざるを得ず

ベンゼマがフリーでボールを収めると、ここでもこの試合初めてロナウドがサイドに流れてボールを受けるかたちに。
そしてカウンターの開始地点では守備でマークしていたマンジュキッチをスピードで振り切ったカルバハルが既にフリーになりかけている
(アッレグリが高さでミスマッチを作ったポイントが反転速攻では逆にスピードでミスマッチになってしまった)

ロナウドがサイドに流れた事でユーベのSBが初めてロナウド+SB(カルバハル)と1対2の数的不利で対応する局面に

先ほどの中がロナウド1枚だけの状況と違いベンゼマが奥でDFを引っ張っているのでロナウドがマイナスでフリー
レアルはこの試合、クロスでは徹底してグラインダーの速いボールを狙っていました。
(ロナウドの奥にもクロースが待っているのでこのクロスは完全なゲームプラン)
確かに鉄壁のユーベ守備陣に対して平凡なハイクロスでは分が悪いのでこれは"理"に適っています。
試合の主導権は握られていても必ず起こるカウンターという状況から
前残りにしておいた圧倒的な個の力で得点は強奪出来るだろう・・・というのがジダンの、マドリーにとっての"理"でした。
しかし戦術的にはアッレグリの"理"が試合を支配しているので、すぐさま返す刀でユーベが同点に追いつきます。
【ユベントスの同点弾を検証】

局面はレアル陣内に攻め込んだユーベのボヌッチがノープレッシャーで逆サイドに対角パス
これは相手2トップのプレスが無く、サイドで数的優位が作れている・・・という状況に即したアッレグリの手筋ですね

逆サイドではSBのカルバハルがゴール前に侵入したマンジュキッチに付いているのでその大外にSBのサンドロが上がって来ると必然的にフリーになれます。
↑この場面では気付いたイスコが一足遅れて戻ってきていますが完全に間に合っておらず、これを見たカルバハルがカバーの対応に向かっているのが分かります。

サンドロからダイレクトでゴール前のイグアインに折り返されると、カバーに向かった分カルバハルとマンジュキッチとの距離がこれだけ離れてしまっています。
この距離がマンジュキッチに胸トラからシュートにいける余裕を与え、得点に繋がりました。
前半はアッレグリ、ジダン、それぞれの理で1点づつを取り合って後半へ。
<狙われたバルザーリ>
後半、前半は得点シーンのカウンター以外、ほとんど攻め手の無かったレアルが明らかに攻め筋を変えてきました。
ユーベのコンパクトな3ライン間にパスを入れても囲い込まれるだけなので、それならばとDFライン裏へキックオフから立て続けに2本蹴っています。
狙われたのはこの試合、右SBに配置されたバルザーリ。
バルザーリがSBに起用されているのは3バックにも可変出来る事や、マドリーのストロングサイドである左サイド(マルセロ)への守備を強化しようなどの理由があったからですが、SBが本職の選手と比べるとやはりスピードには欠ける分、背後への対応やタッチライン際での1対1は不得手としています。
マドリーが突いたのはまさにそこで、後半からイスコを左サイドに張らせただけでなく、ロナウドやベンゼマも積極的に左へ流して後半開始僅か15分の間に6回も左サイドでの仕掛けを見せています。
【マドリーの露骨なバルザーリ狙い】





そしてこの後半15分のベンゼマとバルザーリの1on1からクロス(またもやグラウンダーでマイナス)⇒こぼれ球にどフリーだったカゼミーロがドン!で勝負有り。
アッレグリからすると後半の攻め筋変更に修正が間に合わないうちに放置していたカゼミロに決められるという痛恨の失点。
しかもリードされてしまうと攻撃にパワーを加える手持ちのカードがほとんど無いのが苦しいところ。
気落ちするユーベを見た王者マドリーは「ここが勝負どころ!」と一気に畳み掛けてきました。
<勝負どころを逃さない勝者のメンタリティ>

結果的に勝負を決めたレアルの3点目も後半の攻め筋が伏線となっていました。
バルザーリの背後をスピードで狙われ始めた事で少しづつユーベのDFラインが後退。
これにより中盤の2列目も合わせて後退し、これまでマドリーのキーマン(モドリッチ、クロース)を抑えていたボランチ、SHとの距離が僅かに開いてしまいます。
しかし、モドリッチ&クロースレベルの選手にとってこの僅かなスペースがあれば試合を決めるのに充分過ぎる程でした。
というのもユーベの守備はマドリーのように個の能力で解決するものではなく、3ラインが一体となって守備をする事でその強度を保っているからです。
ユーベにとって2トップと2列目のライン間が離れるという事は守備の強度とボールポゼッション、ひいては試合の主導権を明け渡すのと同義でした。
試合はこの時間帯、2点目が決まったのを合図に一方的にマドリーがボールを支配し始めるのですが、一体ピッチでは何が起こっていたのでしょうか?
実際の試合から解析していきましょう。
【マドリーの五角形が機能し始める】

局面は最終ラインからビルドアップするレアルに前プレをかけるユーベの図。
レアルはCB2枚とアンカーのカゼミーロ+両インサイドハーフ(クロース+モドリッチ)で作る五角形でユーベの2トップに対し数的優位を作りながら鳥カゴの要領でボールを回し始めます。
この流れでSHが少し離れた位置からインサイドハーフにプレスをかけたとしても・・・

このように簡単にいなされてしまいます。
これで構造的にボールを握れるようになったレアルにとって追加点は必然でした。
【レアルの3点目を検証】

3点目の起点もこのようにレアルの五角形がユーベの2トップのプレスを無効化しているのが分かります。
それでいてユーベの2列目は左右のSHが大外に開いたSB(マルセロ&カルバハル)に引っ張られているのでボランチの方が中途半端に前に出てしまってかなりのアンバランス。
仮にケディラとピアニッチがこの五角形に食いつくと今度はイスコ、ロナウド、ベンゼマのいずれかに背後で間受けを狙われて、
ならばとそれをDFラインが迎撃守備で食いつこうものなら一発で背後を取られる危険性があります。
(何故ならボールの出所にプレッシャーがかけられない状態だから)
とにかくこの時間帯のマドリーは全体のポジションバランス、距離感、機能性、相互関係が素晴らしく、↑の図でいくつのトライアングルとパスコースが描かれているかを可視化するとこうなります↓

う・・・・美しい
ポイントはユーベの1列目と2列目が各トライアングルの間に立たされて、それぞれのエリアで鳥カゴをされてるような状態なので守備が全く機能しなくなっているんですね。
この圧倒的な支配感とポジショニングバランス・・・どこかで見た覚えがあるなーと思ったら、これユニフォームの色さえ変えてしまえば各選手の名前をこう書いても誰も気付かないと思うんですよ(笑)↓

マドリディスタに怒られるからやめれwww
いやー、未だにあの頃のペップバルサの映像を見返す事があるんですが、最近気付いたんですよ。
彼らの何が他と違うのかって、足元の技術よりもポジショニングの秀逸さだな・・・って。
本当11人全員が意図と意味のあるポジションを取っているので無駄が無いんですよね。
おっと、話が逸れかけたので3点目の流れに戻りましょう。

構造的にフリーになるアンカー(カゼミーロ)から構造的にフリーになる大外のカルバハルへサイドチェンジ

・・・・で、案の定カゼミーロのパスはパスミスになるんですけど、この布陣全体でユーベの守備ブロックを包囲するようなバランスで攻めていると仮に途中でミスが起こっても必ず近い距離間でボールに対して守備に切り替えられるのと前向きにアプローチ出来るという利点があります。
ここでもパスカットからつなごうとしたユーベの1本目のパスをモドリッチが前向きにインターセプトし、ショートカウンターからまたもやロナウドで勝負有り。
(地味にここでもベンゼマがファーに流れてDFを釣っている)
勝負どころを見逃さずに一気に畳み掛けたマドリーはその後も手を緩ませず、ユーベの切り札として投入されたクアドラードが早々にイエロー1枚をもらったと見るや2枚目を誘ってピッチから追い出す徹底振り。
更にユーベに心身共に疲れが出たと見るやスピードスターのベイル、アセンシオ、モラタを立て続けに投入してトドメのトドメまで忘れない。
このディフェンディングチャンピオンでありながら、マドリーが最も勝ちに対して貪欲な姿勢を見せていたというのが今季の決め手の一つだったのではないでしょうか。
<マドリーの黄金期到来なのか?>

遂に成し遂げられたCLの連覇。
国内リーグも含めて今季の成績を見ればマドリーの黄金期到来とも思えるが、彼らの強さをどうみるべきだろうか。
戦術的な観点で見ればジダンは何一つ特別な事はやっていない。
彼の勝利の方程式は明確で「最高の選手達が最高の状態でプレーすれば負けるはずがない」というシンプルなもの。
徹底したローテーションで天才達の磨耗を防ぎ、シーズン最後のこの試合でも「最高のプレー」を発揮させました。
一見、戦術的にも「隙」が多いのだが、それが見方を変えると選手に託した「余白」にもなっており
試合展開次第でどうにでも出られる戦い方の幅が気付いたら最後に逆転している不思議な勝ち方につながっている。
「策」で挑む挑戦者としては現在、世界でも最高峰のアッレグリを持ってしてもこの完敗劇。
だが続投を決めたこの男は同じ相手に二度は負けないのが真骨頂だ。今からリベンジの秘策を練ってくるに違いない。
そして・・・来季は「策」で挑む手強い挑戦者達が欧州の舞台に帰ってくる。
コンテ、クロップ、モウリーニョに加えてラングニックの息がかかるライプツィヒや新時代の旗手ナーゲルスマンなどいずれも曲者揃い。
マドリーの黄金期が続くのか、はたまた群雄割拠の新時代が始まるのか-
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