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『【店長版】 10/11シーズン フットボール テクニカルレポート』 公開

*2011-06-13更新 (アーカイブ記事)







さて、今日はシーズンオフ企画として

この【10/11シーズン】に見えてきた最先端のフットボールシーンにおける戦術のトレンドを探っていきたいと思います。



題して、 『【店長版】 10/11シーズン フットボール テクニカルレポート』 !!




<バルサは例外中の例外>



まず、今季10/11シーズンのトレンドを探るにあたって
その最強チームであり、且つ最も注目を集めたFCバルセロナは除外させていただく。



「トレンド」と言うには、現在のFCバルセロナは

あまりにも例外中の例外と言うべきチームになってしまった。



もちろん、今後バルサの流れに追随していくチームが現れる可能性は充分にあるが、

少なくとも現時点、この【10/11シーズン】に限って、

バルサのサッカーはバルサでしか実現するのが不可能な代物であった事は間違い無い。



より正確に今季のフットボールシーンを探っていくのであれば、

バルサを除いた残り全体を一つのシーンとして俯瞰していく事こそ

その実情に より深く迫れるものと個人的には確信している次第であります。




<「安定型」のチームが結果を残したシーズン>


そのバルサが圧倒的な印象を残した事で

今季のフットボールシーンを「攻撃サッカー 隆盛の時代」と片付けるのは気が早いというものだろう。



むしろ今季見てきたのは「イケイケの攻撃サッカー」ではなく

より「安定型のサッカー」が結果を出しているという事実である。


プレミアを制したユナイテッドは数年前のチームと比べるまでもなく

現在、「安定型」の最たるチームの一つであるし、

セリエAを制したミランもリーグ最小失点の「安定感」がものを言ったシーズンだった。


念願のCL圏内入りを果たしたマンチェスターCも

その豪華な顔ぶれに似合わず、「守備的過ぎる」「つまらない」と揶揄されながら

近年のイケイケ路線から しっかり守って⇒カウンターからテベス!のサッカーに姿を変えて結果を残した。



反対に持ち前の「イケイケ路線」を突き進んだトッテナムは惜しくもCL圏内から脱落。


(まあ、このチームの場合はそれよりもCLとの「二束の草鞋」による影響大と見るべきだが・・・。)



言うまでも無く「安定型」の権化であるモウリーニョを召集したRマドリーは

バルサさえいなければ ”ぶっちぎり優勝” の勝ち点に加え

CLベスト16の呪縛を解き、宿敵を倒してのコパデルレイ制覇と一応の結果は残している。




ただ、「安定型サッカー」の武器である「自陣に引いた時の守備の固さ」と「カウンターの鋭さ」という点だけで見れば、その完成度、機能性、共に09/10シーズンのCL覇者【モウリーニョのインテル】が依然、その頂点に君臨すると見る。



< チームが持つ「幅」が優勝の決め手に >


しかしその反面、【モウリーニョのインテル】には


「安定感はあるが爆発力は今ひとつ」


「速攻の完成度に比べて遅攻の完成度は…?」

(引いた相手を崩せない)


「チームのバランスが【個】<【組織】に傾き過ぎているきらいがある」

(例えばエトーが持つ「野生のストライカー」という一面は完全にチームの犠牲になっていた)



・・・などの課題が内在していた。




それに比べると、今季のユナイテッドやミランは

「カウンターサッカーの完成度」では一歩劣るものの、

チームが持っている「戦い方の幅」は圧倒的に広い。



速攻でも遅攻でもチームとして一定のレベルを兼備しつつ、

守備の安定感も抜群。



それでいてチームの中で「ルーニー」や「イブラヒモビッチ」「パト」らの

【個】を活かすメカニズムをもバランス良く備えている。



(前者は速攻ではエルナンデスの裏抜け&ナニのカットイン、遅攻ではギグスのゲームメイクからルーニーへの黄金ライン。

後者は速攻でパト、ロビーニョ、カッサーノらの絡み、遅攻でイブラへの縦1本)



彼らの強みは長いリーグ戦の中でどのようなチーム状況、試合展開に陥ろうとも 大崩れしない事だ。


土壇場での逆転勝利、はたまた完全な負け試合を「勝ち点1」に持っていく・・・etc


そういう小さな積み重ねが最後に大きくものを言うのがリーグ戦の覇者というものなのだろう。




では、来季以降は全てのチームが

【戦い方に幅を持たせたチーム】を作り始めるかと言えば、話はそう単純でもない。



ユナイテッドは名将ファーガソンが数年をかけてチームを熟成させてきた結晶であり、

ミランは「ロナウジーニョを含めた3トップ」⇒「戦術イブラ」⇒「イブラ抜きのハイブリットver」と

持ち駒とチーム事情が激変したこのシーズンを乗り切った末の賜物であるからだ。




事実、チェルシーとインテルは今季、チームの戦い方に幅を持たせようと試みた結果、見事につまずいた。



元々カウンターの鋭さとパワーには世界屈指のものを持っていたチェルシーだったが、

今季は課題とされていた遅攻での崩しに取り組んだ結果、攻撃の迫力がすっかり消えてしまった。



しかも冬の移籍では「カウンターの申し子」と言うべきFトーレスを獲得するなど

現場とフロントの意思もバラバラで、

70億をはたいた新戦力を使わない訳にはいかないアンチェロッティに至っては

シーズン後半は涙目になりながら背番号9を使い続け・・・・そして交代させ続けた。ww

更に、攻撃のリズムが狂うと守備まで崩壊するのがサッカーの怖いところ。


無駄に中盤でパスの本数が増えたチェルシーは

不用意なボールロストが目立つようになり

昨季では考えられないような失点シーンも度々目にするようになってしまう。



チマチマとパスをつなぐランパード、止まってパスを繋ぐエッシェン、

ヘディングをしないドログバ・・・って、これ誰得なんですか?(笑)



この面子が揃ってるなら、ランパードにはバシッ!とミドル打たせて

エッシェンには荒野を駆けるチーターごとく走り回ってもらって

ドログバさん目がけてドカーン!と蹴っとけばよくないですかね?(^^;




一方、昨季 その「カウンターサッカー」が一つの完成形を見たインテルは

今季 新たなチャレンジに挑まざるを得なかった。



もちろん、「欧州を制したのだから このチームを大きく変える必要はない」というのも一つの手だ。


それで今季よりいいシーズンが送れた可能性もあるが、

同時にチーム内にマンネリズムとモチベーションの低下が渦巻き、

もっとひどいシーズンになっていた可能性だって充分にある。





ここがサッカーチームの難しいところだ。





ただ、一つ言えるのは今季、「安定型」で結果を出した前者のチームは

どこも ”より切実に「結果」を欲していた” と言う事だ。



依然、その飽くなき「勝利への渇望」に衰えの無いファーガソン率いるユナイテッドはもちろんの事、

宿敵インテルにセリエA5連覇を許していたミラン、

大金を投じた大型補強で、もはやCL圏内確保は【至上命題】となっていたマンC。



彼らは今季、誰よりも結果を欲していた。



それに比べると昨季、既に結果を出していたチェルシーとインテルにはまだ余裕があり、

今季は【結果】に加えて【内容】も追求しようと欲張った末の悲劇だったとも言えるだろう。




サッカーにおいて、ある戦術やシステムが一定のレベルに達した時、

そのチームが採るべき進路は大きく分けて3つある。




一つは「現状維持」を選ぶ道だ。


あまり大きくチームに手を加える事はせず、

基本はそのままの選手、そのままのシステム、そのままの監督で戦い、

必要があれば、この内どれか1つぐらいはマイナーチェンジするという程度に留まらせておく。


この道を選んだチームの行く末は、多くの場合「なだらかな下降線を描く」事になる。


劇的に転落するリスクは小さいので、その下降線の間にまた新たな道を探る事も可能。

上手くいけばマイナーチェンジがハマり、下降線から再び上昇線を描くケースもある。






もう一つは「チームの幅を横に広げる」道。



これは先にも述べた

ユナイテッドとミランが成功し、インテルとチェルシーが失敗したパターンで、

成功のリターンと失敗のリスクも今季の彼らの姿 そのままである。



だが、「横に広げる」事で結果を得ることに成功したユナイテッドにしてもミランにしても

そのサッカーが果たして【現代サッカーを次のステージへと進化させたのか?】となると話は全く別である。



絶妙なチームマネージメントでシーズンを乗り切った彼らだが、

果たして今季のユナイテッドの (又はミランやマンCの)サッカーに

【新しい発見はあっただろうか・・・?】





そこでもう一つの道の登場である。




それは チームを更なる高みへと 【縦に伸ばす】という道だ。



<オンリーワンが起こすジャイアントキリング>



この【縦に伸ばす】という方向性を取れるのは

常時優勝が義務付けられるクラブではなく、むしろその一つ下。


いわゆる「中堅・新鋭」と呼ばれるチームの特権だ。



何故なら、この道は他の2つに比べて

膨大な時間を要する上、結果がついてくるかどうかすらも未知数。



今季、インテルやチェルシーがすぐに監督解任や新戦力補強で軌道修正を図ったように

彼らのような常時結果が求められるビッグクラブにとってこの道は"茨の道"。



反面、ビッブクラブに対抗すべき「中堅・新鋭チーム」にとっては

この道を選ぶメリットも大きい。



もし、彼らまでもがビッグクラブと同じ道を採った場合、

あとは個々の選手の差や、保有する選手層、

つまり物質的な「質」と「量」の戦いになってしまい、

そもそも同じ土俵で戦うのは彼らにとって不利なのだ。




そこでこのクラスのチームは”一点突破”を試みる。



ビッグクラブには編み出せないような斬新な戦術、新たな方向性を模索し、

結果をそれほど気にせず、時間をかけて進化させる。



そこで得た彼らにしか持ち得ない”オンリーワン”を持ったチームというのは

時代時代において”ジャイアントキリング”を巻き起こしてきた。



今季で言えば、「パスサッカーの権化」の道をひたすら行くビジャレアルであり、

「3-6-1」が斬新なナポリ、果敢に3トップで挑むパレルモや

どこまでも「イケイケ」なトッテナム・・・etc がそれにあたるだろう。




そして、何と言ってもこの道を行く長老的な存在といえばアーセナルを置いて他にない。



なんて言うと、もしかするとガナーズファンの方にフルボッコに遭うかもしれないが・・・(^^;



ただ、個人的には”いい意味で” アーセナルは本来この道を行く先駆者だと思っていたのに、

最近では他の2本の道を行く【優勝が義務づけられているチーム】と同じに見られてしまっていると感じる。



チームの予算規模や手持ちの駒を考えても

毎年CL圏内を死守している事はもっと評価されてもいいはずだが・・・(^^;


(トッテナムやシティと比較しても雲泥の差が・・・)



ただ、もちろんチームをひたすら【縦に伸ばす】事に腐心してきた結果、

このチームが持つ横幅(戦い方の幅)というのは圧倒的に細い。



この道を採るリスクは、チームが一つの【限界】という壁にぶち当たった時、

軌道修正が容易ではないという事だ。


(故に、本来その時代の最も優秀なプレイヤーを集めているはずのビッグクラブはこの道を選ばない)




現在のアーセナルが「どうしてもタイトルを」と言うのであれば道を変えるか

もしくは資金を投入して選手の「質」を上げるか どちらかを採るしかないのだが、

個人的には「長老」のままでいて欲しいとか思ったり・・・(汗)



<近代サッカーというトンネル>


結局、近代サッカーを進化させる「新たな発見」を担うのが【縦に伸ばす】チームであり、

それを熟成させ、一つのトレンドとして定着させていくのが【横に広げる】チームという

相互補完関係によって現在のフットボールの進化は成り立っている。




以上を踏まえ、

最後に「近代サッカーにおける進化の最前線」をトンネル工事に例えて、まとめてみようと思う。



(「・・・何故?」とは聞くな。)





トンネルの先端でスコップ片手に持ち掘り進んでいる一団が

チームを【縦に伸ばす】中堅・新鋭チームだ。


彼らはそれぞれが信じる方向へ思い思いに掘り進んでいく。


もちろん、途中で崩落事故に遭ったり、

気が付けばとんでもない方向に掘ってしまう事もある。



その様子を高みの見物で決め込んでいるのがビッグクラブの面々だ。

彼らは電気ドリルなどの充実した機器を持って後ろに待機している。


そして前衛を行くトンネルの内、

より良い過程を進んでいると認められたトンネル同士を繋げる事で【幅を広げ】一つの広いトンネルにし、

崩落しないようコンクリートで舗装して立派な「道」としていく。



最後に工事が完成したトンネルを

後続の「その他大勢」(残留争いチーム等)が続くという流れだ。





だが、今季に限って言えば、

脇目も振ることなく、ひたすら1つの道を掘り進んでいたバルセロナというチームが

途中、何度も崩落の危機に遭いながら、

気が付けばスコップからブルドーザーに道具を変え、信じられないスピードで掘り進んだ結果、

ビッグクラブの一団が舗装に駆け付けた頃には遥か遠くに見えなくなっていたという現状だ。



しかもこのトンネルの先は見えず、今も伸び続けているという・・・。




後を追う彼らが、この道をそのまま進めば

トンネルは1本の細い道となるが、

それで果たして先頭を行くバルサに追いつくチームは現れるだろうか・・・?



であるならば、道中

やはり独自の横道を掘り始める連中が出始める事であろう。



もし、その横道が一定の深度まで達すれば

トンネルは横に広がりを見せ始め、

先頭を行くバルサとて、その進路に影響されずにはいられない。







・・・・まあ、結局はそんな彼らの生死を懸けたドラマを

一番の高みから見物出来る僕らが勝ち組って事ですかね?(爆)



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