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マンチェスターシティの強さは本物か? 【「セレクター」と「マネージャー」】

*2011-09-17更新 (アーカイブ記事)








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<「セレクター」と「マネージャー」>


今季、シティの試合を見ていると"ある感覚"に襲われる事に気が付きました。


それは「なんか・・・・代表戦を見ているみたいだな・・・。」という漠然とした感覚です。



日本ではクラブだろうが代表だろうが監督=監督ですが、
国によってはクラブ監督を「マネージャー」 代表監督を「セレクター」と呼ぶ国もあります。


つまり、クラブの監督は現場の指揮はもちろん、
選手の移籍や将来の展望などクラブ全体を「マネージメント」する人で
代表監督はあくまで召集する選手を「セレクト」する人に過ぎない と。



現代サッカーではますますクラブの力が強まり、
代表チームに割かれる時間、召集選手は年々少なくなってきています。



そういった中で行われるチーム作りというのは


「最高の選手を選び」 「最適の組み合わせを探り」 「最低限の戦術を施す」


その上で最大限の効果を目指すというもの。



それはW杯の歴代優勝チームを見ていくともっと具体的に認識出来るだろう。



86年W杯―


優勝したアルゼンチンはマラドーナという「最高の素材」を「最大限活かす為」に
マラドーナに代わって守備に走り回る選手とマラドーナのパスを受ける為に走れるFWを軸にチームを構成。

もちろん戦術は「マラドーナ」である(笑)




94年W杯―


当時、世界最強の2トップと言われた「ロマーリオ&ベベット」に攻撃を託し、
残り8人で守りを固めるチームは「ブラジルなのに守備的過ぎる」と批判を受けながらも結果を残した。



同様に98年と06年のフランスは「ジダンのチーム」だったし、
2002年W杯で優勝したブラジルは「最強の2トップ」が「3R(ロナウド、リバウド、ロナウジーニョ)」に変わっ

ただけで「3人で攻めて7人で守るチーム」だった。



つまり、それぞれのチームが持つ「最高の素材」は活かしつつも
ギリギリのところで「バランス」を取る事に成功したチームが栄冠に輝いてきた訳だ。



クラブシーンのサッカーから見れば、少々古臭く時代遅れに見えるスタイルだが
何せ代表チームにはチームを1から構築していく時間は無い。


「チームを一から作る」と大きな理想に懸けたはいいが、
結局作りかけの料理をテーブルに乗せたようなチームでは結果は目に見えている。



例外として近年最強を誇っているスペイン代表の存在があるが、
このチームも結局バルサという「最高の素材」を「セレクト」しているだけに過ぎない。


スペイン代表監督の仕事はあくまでここに微調整を加える事で
なるべくチームは大きく「いじらない」事が最高のチーム作りとなる。


この場合の弊害は選んだスタイルに合わない選手は自動的に「選考対象外」になってしまう事だが
それでも他の代表チームに比べれば大きなアドバンテージを手にしている事は近年の結果が表している。


(持っているポテンシャルだけで見ればスペイン最高のストライカーであるトーレスすら
外さざるを得ないというケースも出てくるが・・・。)



要するに端から「理想」や「最高点」を目指すのではなく、
限られた条件を受け入れ、ある程度の妥協の元、
現実的にたどり着ける「最高のバランス」を見つけ出せるか否か―


ここが「セレクター」の腕の見せ所と言っていいでしょう。




<『マンチーニ=セレクター』論>


さて、だ~いぶ話が横道に逸れてしまいましたが、出発点であるシティに戻しましょう。

下記が今季のシティの陣容であります。


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4-4-2で表記させてもらいましたが、
これはあくまでこれまでの試合からメインと思われる並びと面子を抽出したに過ぎず、
実際まだ試合や時間帯によっては4-3-3になったり4-2-3-1を試したりしている最中。


()の中はそれぞれのポジションにおける第二候補の選手で、
これを見ていただいてもほぼ全てのポジションに甲乙つけ難いワールドクラスが最低2枚はいる事が分かっていただけると思います。



チームの構成を見ていくと中央のCBとボランチだけは昨季からの固定メンツで固めて安定感を確保。
(この辺がイタリア人らしいマンチーニのセレクトか)


SBは昨季、攻撃がテベスとシルバの単独突破頼みになっていた事で結局得点力が足りず
優勝戦線から脱落した経験を踏まえ、今季は攻撃力をも重視したセレクトになっている。


前の攻撃が詰まった時には両サイドに幅をもたすべく、今季から両SBの攻撃参加が解禁された。



ボランチは基本、ポジション固定で大きく動かず常にDFラインの一つ前の防波堤として保険を効かせている。
ここで「チームのバランス」を取っている訳だ。



そしてチーム最大の見所はアグエロ、ジェコ、シルバ、ナスリらが織り成す即興性溢れた攻撃陣だ。


なんせ彼らには決まった型、パターンというものがない。


・・・というより作ろうにも4人ともがチーム在籍1年未満では無理からぬ話。
(最長のシルバでちょうど1年)


故に、それぞれが独自の発想と閃きに任せてプレーしているが、
それらが噛み合った時に発揮される娯楽性は格別で
今季、単純に見ていて一番面白い攻撃陣はシティのカルテットと言っても過言では無い。



以上の各セクションが結果的に「6人で守って4人で攻める」という
今季のシティの基本形を作り出している。


そして、この6人の後衛と4人の前線を間を行き来し
その気の利いたプレーで前線と後衛を辛うじて繋ぎ止めているのがシルバ という構成になろうか。


これがマンチーニが見出した「ギリギリのバランス」と「素材の配置」というその答えなのだろう。



既にピンときた方も多いかもしれないが、
・・・そう、これはまるで代表チームのようではないか。


現在のシティには「フォワ充」「ミド充」「守備充」と言っていい持ち駒がある反面、
ほとんどが新加入選手でチームの軸らしい軸がなく
監督のマンチーニも今のところ「緻密なチーム戦術」を作り上げる手腕が見えてこない。


したがって、マンチーニが現在のシティで行っている仕事はまさしく「セレクター」の"それ"なのだ。



確かにアグエロがサイドに流れ、ナスリが最前線に上がってきて、シルバが瞬間トップ下になるなど
まるでポジションの制約が無いかのような(実際に無いのだがww)
予測不能の攻撃は今のところ非常に機能している。


だが、攻撃の際のポジションバランスの崩れは、
すわなち守備になった時のポジショニングのズレというリスクと常に隣り合わせだ。


守備固めをしてきた相手に対し、前線の4枚で攻撃の停滞気配が漂えば
ボランチの内の1枚がフォローに上がり、両SBが同時に攻撃参加する「2段ロケット式攻撃」が
今のところマンチーニが植えつけた唯一の攻撃戦術らしい戦術だが、
守備がCBの2枚+ボランチ1枚という状況でのカウンターに対する「リスクマネージメント」は全く見られなかった。


バルサも同じような攻撃戦術を持ってはいるが
それはボールを奪われた際の「迅速なボール回収」という「前プレ戦術」がセットになっており、
しっかりとカウンターに対するリスクマネージメントが組み込まれている。



翻ってシティの場合、これまでのように「個」の力で圧倒出来ている試合なら何の問題も無い。


だが、先日のCLナポリ戦のように
あれぐらいチームの完成度とカウンター精度を持つチームには早くも危うい一面が見られる。(結果は1-1)



CB2枚+ボランチ1枚で露骨に相手カウンターに晒されている危険な場面を既に何度か見ているが、
これはモウリーニョやファギーであれば絶対に冒さない失態だ。



原因は全て相手にボールを奪われた際のボール奪回策とライン設定、
各ポジションの動きまでもが「選手の判断」に任されているからに他ならない。

(アグエロやジェコに至っては、ほとんど守備をせず前残りの現状)



シティがこの先「全員攻撃・全員守備」を高い次元で具現化している
マンU,チェルシー、バルサといった相手と試合をした時、
そのメッキが一気に剥がれてしまうのか、それとも「個」の力で圧倒出来るのかはまだ完全なる未知数だ。



だが、今季のシティの命運を握る鍵はハッキリしている。



それはマンチーニが「セレクター」から
真の意味でプレミア流の「マネージャー」に生まれ変われるかどうかに懸かっているだろう―







<シティの将来像>


余談ではありますが、最後にオマケとして店長が考えるシティの将来像です。


まずCB+ボランチの安定感は現状維持でOKでしょう。


SBの同時攻撃参加については再考の余地があり、
おそらく今季中に次善の策として改善案が出されるのではないでしょうか。


攻撃の軸は「アグエロ+シルバ+ナスリ」の3枚です。


彼らは「小さくて」「小回りが効いて」「足元の技術が高い」という
現代サッカーのトレンドをもれなく備えており、
お互いの相性も抜群でモダンな攻撃スタイル構築にはうってつけ。


反面、ジェコに関しては今でこそ得点を量産態勢に入っていますが
恐らくビッグゲームではその存在価値を急激に落とすタイプと見ます。
(・・・え? どこのイグア○ンだって?ww)


あの動きの鈍さと攻守の切り替えの遅さでは
このトライアングルの攻撃テンポについていくのは厳しいのではないでしょうか。
ちょうどバルサのチビッ子集団に迷い込んでしまったイブラを想起させます。


となると相棒は・・・テベス?バロテッリ?

どちらにせよ、噛み合った時の爆発力は過ごそうですが(^^;


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