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貪欲な王者と傲慢な挑戦者 ~【ドルトムント×バイエルン】~

*2012-04-17更新 (アーカイブ記事)




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<貪欲な王者と傲慢な挑戦者>

さて、今日は当ブログ初となるブンデスリーガのマッチレビュー。

先週行われたブンデスリーガの天王山『ドルトムント×バイエルン』をお届けします。


もちろん我らが香川のプレーぶりも検証していきたいと思います。



<バイエルンの収支は?>

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まずはこの時点で2位に勝ち点3差の首位を行くドルトムント。

察するに怪我のゲッツェ以外は現状のベストメンバーを送り出してきた感じでしょうか。

正直そこまで詳しい情報を持っていないので、そういう事にしておきましょう(笑)


そしてこの試合で首位奪還を狙うバイエルン。

前回レビューしたシティ戦を始め、
今季のCLでは今までのイメージを覆す非常に面白いサッカーを見せていただけに興味が湧くところ。

シーズン前半戦を仕様の怪我で欠場していたロッベンが復帰し、
この試合ではロッベン&リベリーの「ロベリーコンビ」が復活。

エースのロッベン抜きであれだけのサッカーをやっていたところに
とうとう飛び道具まで加わってしまった。

一体どんな事になるのか末恐ろしい・・・。


但し、今度は代わりに怪我明けの司令塔シュバインシュタイガーのコンディション万全でなく
ベンチスタートとなってしまった。


【ロッベンの復帰】【シュバインシュタイガーの離脱】と。

この2つの収支をどう見るかでこの試合の見立ては大きく変わってくるだろう。


個人的には今のバイエルンは(ドイツ代表も)、
「シュバインシュタイガーのチーム」だと思っているので収支では”ややマイナス”ではないかと見ていたのだが、
もう一つの見方をするのならばシュバインシュタイガーの代わりにはクロースがいるが、
ロッベンは換えが利かないという意味で”ややプラス”という解釈も出来るだろう。


いずれにせよ答えは試合が始まれば分かるはずだ。


<貪欲な王者>

ところで、両チームの布陣をパッと並べて見た時に
もはや我々はそれほど天王山としての違和感を感じなくなっているが
そこにクロップが作り上げたドルトムントの凄さがあるとは言えないだろうか。

フンメルス、香川、レバンドフスキ…etc

確かに今でこそブンデスリーガでも有数の選手として知られている名手達だが
つい3年前までJ2でプレーしていた香川は言うまでもなく、
その他の選手も加入時点では世界でもほぼ無名の集まりだったと言っていい。

ロッベン、リベリーらを筆頭とする「ブンデス選抜」のバイエルンはもちろんの事、
シャルケらのチームと比較しても明らかに一段劣る戦力の彼らが
何故昨年の優勝に引き続き、今季も首位を走る事が出来ているのか?


そこにクロップの凄さがある。


現在でも資金力では明らかに分の悪い彼らにとって
多くのチームに目をつけられているようなワールドクラスの獲得は望み薄。

実際、現在のチームを見ても
「個の力で突破出来る選手」や「試合のテンポを自在に操るゲームメイカー」いる訳でもなく、
「決定力抜群のストライカー」も不在の状況だ。

それどころか、CBながらゲームを作れるフンメルスを除けば、
足元の技術も平均か、それより下の水準にいる選手も多いのが現状だ。


では、クロップはこの持ち駒で勝つ為にいかなるサッカーを実践しているのか?


それは一言で言うならば「ミスを前提としたサッカー」だ。

ドルトムントは足元の技術が秀でている訳ではないので、
当然試合中にはミスが起こる頻度も高い。

いくらクロップが名将と言えども、
いきなり選手達の技術レベルを飛躍的に上げる事は不可能なので、
クロップは無理なところは切り捨てて今出来る事、つまり可能性の方に目を向けた。


それが

「自分達のミスを減らすのが難しいなら、
いっそ相手のミスを増やしてみたらどうか」

という発想の転換である。


当然、ポイントとなってくるのは、どうやって相手チームのミスが起こる確率を上げるかだが、
じゃあ一体全体、人はどういう時にミスをするだろうか?


サッカーで言えば

”プレーのスピードと精度は反比例の関係にある”

という大原則がある。



当たり前と言えば当たり前の話だが、
ノープレッシャーの状態でミスをする選手はいなくても
プレーのスピードが上がっていけば、当然ミスは出てきますよね?

クロップとすればオーガナイズされたテンポの試合で真正直からぶつかっては分が悪い。

だったらいっそ、ゲームのテンポを極限まで上げて
お互いにミスが頻出するようなハイテンポの試合に持っていけたなら勝ち目も出てくるだろうという寸法だ。


そこでクロップは技術に光るものがなくても
とにかく小さく細かく動き続けられる選手を安値でかき集めた。

(香川はその象徴的な選手の一人ですね。
まあ、彼の場合は足元の技術もブンデス平均の上をいくという嬉しい誤算もありましたがww)


故にドルトムントの試合はとにかくゴチャゴチャした試合が多い(笑)

見ているこっちが疲れるぐらい攻守の切り替わりが激しいアップテンポなゲーム。

それこそがクロップの狙いだからだ。


そして、一度自分達の土俵に引きずり込んだらドルトムントは半端無く強い。

事実、そうやって彼らは勝ち星を重ねて2年連続の王者を狙っているのだから。


普通、どこのリーグでもチャンピオンチームはこういうサッカーはしません。

敢えて言うならドルトムントは「挑戦者のサッカー」そのものです。


恐らく今季開幕スタートに失敗し、逆噴射を起こしていたのも
昨季チャンピオンになった事で少し「挑戦者」の気持ちが揺らいでいたせいではないでしょうか?


今季は「ディフェンディングチャンピオン」の肩書きを掲げながらも
彼らはどこまでも泥臭く、貪欲な「挑戦者」なのである―



クロップ『 お前達のいいところは勝ちに貪欲で変にエリートづらしないところだな。
頂上にいるお前らがいちばん勝ちに対してハングリーなら今年もウチが優勝だ。 』




<傲慢な挑戦者>

対照的にバイルンはどこまでも王道を突き進んでいる。

それはそうだろう。

元々、個々の戦力ではリーグでも頭一つ・・・・いや、三つは抜けているのだから(笑)


故にバイエルンとすれば、きちんとオーガナイズされた試合展開で
真っ向からサッカーでぶつかり合えばまず負ける事は無い。

基本的にリーグでは対戦相手を上から見下ろし、
堅牢で組織的な守備と最後はロッベン、リベリーらの圧倒的な個の力で屈服させる姿は独裁者そのもの。


そう、本来であれば昨季優勝を逃した彼らこそが「挑戦者」であるはずなのに、
この2チームの姿勢はまるで真逆なのだ。


かくして「貪欲な王者」と「傲慢な挑戦者」の一戦は
やはりその気構えの違いが出てしまった。



<ドルトムントのボール狩り>


キックオフから圧倒的なアップテンポで仕掛けるドルトムントに
全く"サッカーをさせてもらえない"バイエルン。

バイエルンの基本的な戦術は、両翼に開いたリベリー、ロッベンの足元にボールを入れて
悠々と一対一の突破を仕掛けるところから始めたいのだが
ギアが壊れた暴走車のようなドルトムントのテンポに飲み込まれて
ロッベン、ミュラー、ゴメスは完全に試合から消されてしまった。


なるほど、ドルトムント絡みの試合が自然とテンポアップしてしまうのは
彼らの独特な守備戦術にその肝があると見ました。

現代サッカーの守備では主に「ゾーン」を見るか、人を見るかの「マンツーマン」が主流ですが、
ドルトムントの場合はとにかく「ボール」が最優先事項。

ボールめがけて人垣を作り、もしそこを突破されてもすぐに次のアタックと
抜かれた人員のプレスバックでボールにプレスをかけ続けるので
常にボール周りに人がゴチャゴチャと密集しており、
ルックアップと大きなバックスイングを必要とする広い展開を許しません。

こうなると局面がボール周辺の狭い地域で進んで行き、
あらかじめ「細かく動き続ける能力」を優先して選手を集めてきたドルトムントに分があるのは明らかです。


まあ、ちょっと一昔前の高校サッカーみたいなノリですが(笑)、
故に大きなリスクを抱えている守備でもあります。


では実際の試合から、ドルトムントのボールを優先した守備とそのリスクを検証してみましょう。


【ボール優先のリスク】

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局面はバイエルンの左サイドからの仕掛け。

見てお分かりの通り、この局面は攻めるバイエルンと守るドルトムントが3対3の数的同数の関係にあります。

普通に考えればそれぞれが1人づつマークを捕まえるのがセオリーであり無難な気もしますが
それでは相手にミスが起こるのを「待つ」姿勢になってしまい、ドルトムントの望む展開ではありません。

故に彼らは積極的にミスが起こるよう「守備」でこそ”仕掛ける”のです。


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ボールがリベリーに渡るとここでまず2対1の数的優位を作って仕掛けます。



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ただ、ここまでであればボールを持ったのがリベリーですし、
普通のチームでもリベリーには2対1を作って残りの1枚がアラバを抑える
このバランスがベストだと言えるでしょう。

しかし、リベリークラスになると2対1でもなかなかボールが奪えません。


こういう時ドルトムントはどうするかと言うと・・・・



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アラバのマークにあたっていたギュンドガンもリベリー(ボール)狩りへ援軍に向い
もう「3対1でリベリーを潰してしまえ!」という切るか切られるかに出る訳なんですよ(笑)




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するとこれを狙っていたリベリーからアラバにボールが渡ってしまい、一転して大ピンチに陥ってしまう・・・と(^^;


まあ、この場面は相手がリベリーじゃなければ普通は潰されていますし、
アラバに対する周りのカバーもちょっと遅れた失敗例を敢えて抜き出したので、
普段のドルトムントであればそうそう頻出する場面ではないのですが、
一応 彼らの戦術では「常にこういうリスクは背負っているんだよ」というのをお伝えしたかったまでです。ハイ。


そもそもただの「特攻守備」では、上手く勝ちを拾える試合はあっても
その逆に爆死する試合も必ず出てくる訳で
年間トータルでの優勝はとても望めません。

このリスクをチームとしてカバーしているのが
クロップがチームに徹底させているプレーが切れるまで全員が足を止めないメカニズムです。

では実際の試合からドルトムントのアグレッシブな守備を見ていきましょう。


【ドルトムントの足を止めない守備



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局面はまたもやバイエルンの左からの攻撃。

ボールを持ったリベリーにまずはブラスチコフスキが当たりに向かいます。



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リベリーに当たりに行ったところで上手くサイドのアラバにボールをはたかれると
今度は後ろからSBのピシチェクがアラバを強襲。

この間にリベリーに軽くあしらわれた
ブラスチコフスキが体勢を立て直し、
足を止めずに次の守備へ向かっているところにもご注目。



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ところが、ピシチェクは一発でアラバにかわされてしまいます。

(このへんの「局面での1対1」を見るとやはりドルトムントとバイエルンの差が出ますね(^^;)



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すると足を止めずにプレスバックしてきていたブラシチコフスキ(どうでもいいが言いづらいわww)が
アラバに二の矢として襲いかかります。



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で、このブラシチもまたアッサリかわされるって言うね・・・(^^;
(悲しいけどこれが現実なのよね)

で、次の瞬間には予め”味方が抜かれる事を想定していた”かのように
ギュンドガンが三の矢となってプレス!プレス!

(実際に”いい意味”で自分達の力を自覚している彼らは、
常に「ミスが起こる事」「味方が抜かれる事」を想定しながらプレーしている気がする)


先に抜かれていたピシチェクとブラシチが再び体勢を立て直して次の守備に向かおうとしているのも後々効いてきますよ。




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アラバはギュンドガンの鼻先でクロースにボールを預けてパス&ゴー。

これでクロースから先に抜けていたリベリーにダイレクトパスが入れば
バイエルンの狙い通りの崩しが完成だ。



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だがしかし、ここにブラシチとピシチェクが三度目となるボールへのアタックで
遂にこのパスをインターセプトする事に成功!


ゾンビか お前らはwww


1人が抜かれても2人目がアタックしに行っている間に
抜かれた1人目が蘇ってくるのがドルトムントの真骨頂。

実際、フィールド10人がこれを徹底して出来るチームは
相手からしたら本当にやりずらいはず。

揃えた駒もまた100M走はたいして速くないけど、
3M~5Mを走らせたら鬼のように小回りが効く粒ぞろいですわ(笑)


う~ん、クロップやりよるな~。(^^;


この人、インタビューでバルサ関連の話を聞かれる度に
「バルサの強さの秘密は守備にこそある」
って繰り返してたのも頷けるほど、基本的にはバルサの守備とよく似ていますね。

(世界でもこんな守備に分類出来るチームは未だバルサとドルトムントだけじゃなかろうか?(^^;))



ちょっと乱暴な言い方をしてしまえば

”バルサから足元の技術を引いたチーム”

っていうイメージかな。(笑)



一方のバイエルン側ですが、この2つの場面を見ても分かる通り
リベリーとアラバのコンビネーションを活かした左サイドの攻撃はチームの生命線になっていました。

このへんはただのドリブル小僧から味方も使えるモダンなオールラウンダーに転身した
リベリーの存在が大きいように見えましたが、
それだけに逆の右サイドで常に足元へのボールをただ待っているだけのロッベンは古臭くも見え・・・。
そもそも完全に死んでましたね。こっちのサイドは。

これに引っ張られるようにミュラーとゴメスも連鎖して試合から消えてしまった事もあり
前半45分は”ピッチ上にはドルトムントとノイアーしかいなかった”状態。


逆に言えば、これだけ押し込んでおきながら1点も取れずに前半を終えしまうのが
ドルトムントの挑戦者たる所以かな。

逆の展開だったら0-3になっていてもおかしくなかっただろうに・・・。



<バイタルエリアの支配者>
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・・・で、我らが香川ですよ。

せっかくですから、この選手のプレーを検証しておかないとね。


まずは彼の成長に触れておきましょう。

このチームで鍛えられている訳ですから当然、攻⇒守の切り替えは鬼のように速くなってます。


ドルトムントの両CBはパスの展開力に大変優れているのが特徴です。

(あれだけバタバタしたサッカーを志向しつつも、
最も展開力のある選手を最高後に置くあたりクロップの狙いが透けて見えますよね)


で、このタテパスを活かすのが、こちらもパスを受ける「レシーブ能力」に優れた香川です。

ドルトムントの攻撃スイッチは大まかに言って2つ。
高い位置でボールを奪えた時か
さもなければ後ろからのタテパスがバイタルエリアの香川に入った瞬間です。

このタテパスをバイタルエリアで細かく動きながら受ける香川が相手のマークを引きつけつつ、ダイレクトで後ろのボランチ、又は両サイドに落とすことで、
ボールをもらった選手が前を向いて次のプレーに移れるだけでなく、
落とした香川もそのまま足を止めずに次のプレーに移れるという
まさに香川の良さを120%チームで活かし切る為のメカニズムになっています。



香川のプレーを見ていると

「日本人のアジリティーはいずれ世界の驚異になる」

「考えながら走り続けろ」


そんな言葉の本当の意味が最近ようやく世界の舞台で証明されてきているように感じますね。




それでは実際の試合から香川のプレー検証を。


香川が攻撃面で求められている役割を突き詰めれば
それは敵陣のバイタルエリアを支配する事です。

マンCのシルバ、バルサのメッシ、マドリーのエジルらを筆頭に
現代サッカーではこのDFラインとMFラインの間、
いわゆる「バイタルエリア」と呼ばれるゾーンで
上手くボールをもらえる選手の価値がますます高まっています。

当然、守る方もこのバイタルに入れさせない守備が進化してきており、
そのせめぎ合いが一つの勝敗の鍵を握っていると言っていいでしょう。


【香川のバイタル受け】

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局面はドルトムントが最後尾でボールを回しているところですが、
この段階で既に香川は背中のバイエルンDFラインをまず確認。

バイタルエリアの「間受け」が難しいのは人間の視野から言って
ボールを受ける選手がDFラインとMFラインを同時に視野に入れる事が不可能だからでもあります。

故に事前のルックアップこそが生命線になってくる訳ですが、
その意味で香川のルックアップはもはや充分に欧州トップレベルのそれ。




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ボールが動いている間に香川はもう一つ、今度はサイドの様子を確認。

この”いつボールから目を離すか”も重要なルックアップにおけるセンスの一つで
パスが味方から味方に渡るまでの間は当然自分へボールが飛んでくる事は無いのでここが基本です。



2012-04-17_00-42-56_entry-11225256823_o0600035711920615108.jpg


バイエルンの陣形と味方の配置を確認した香川は
さすがにタテパス1本で警戒されている自分が受けるのは不可能と判断。

一度、手前の右サイドにボールを展開するよう腕を伸ばして指示を飛ばしています。




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空いた右サイドを使わせる事でクロースを引きずり出し・・・・






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一度サイドを経由した事で空いたバイタルエリアで香川がボール受けに成功。

まさに香川が思い描いた通りの展開がピッチ上で具現化され、
彼の2手、3手先を読んだ構想力とそれに見事応えた周りのレベルの高さが同時に伺い知れる一連の流れだが、
果たしてこのプレーは日本代表でも再現可能だろうか?

今野⇒内田⇒香川で同じ事が出来ただろうか?


いや、出来るようにしなくてはなるまい。

眠らせておくには香川のこの能力は勿体無さすぎる。

(でもそうすると本田と香川のトップ下問題、再びか・・・?(^^;)




<危険な存在>
2012-04-17_00-42-56_entry-11225256823_o0448033611920618774.png


試合は後半、ハインケスがたまらずシュバインシュタイガーを送り込んで
まずは試合のリズムを落としにかかります。

クロースも決して悪い選手ではないんですが、
やはり1人で試合のテンポに緩急をつけられるレベルまではまだ達しておらず
ドルトムントの濁流に飲み込まれつつあったハインケスもここらが限界と見たのでしょう。


シュバインシュタイガーが入ると、
彼がボランチから両CBの間やSBの位置まで引いてきてはボールを受け、
短く緩い横パスをはたいては再び受けるという一見意味の無いような捨てパスを織り交ぜて
早速試合のテンポを落としてきました。

これで試合の流れは五分五分に傾いていきます。


クロップもすかさず消耗の激しい中盤から
香川とギュンドガンを下げてパーツ交換で応戦。


すると試合が綱引きのように膠着し始めた後半32分ー

CKから遂にドルトムントが先制に成功。


これで流れから言ってもこのままドルトムントの逃げ切りが濃厚に見えましたが、
それでも相手はバイエルンです。

終盤の粘り強さは驚異的なものがあり、最後まで油断出来ません。

そしてこのラスト10分の勝負どころで鍵を握ったのはやはり、エース・ロッベンでした。


総攻撃に出たバイエルンに対し、
一転亀のように引いての懸命なディフェンスに回ったドルトムントもよく守っていたのですが、
終盤にPKを与えてしまいます。

キッカーはここまで全くと言っていいほど試合に乗り切れていなかったロッベン。

彼がPKスポットに立った時点で何となくの予感が漂っていましたが、
やはりシュートのコースが甘く、GKの素晴らしい読みもあって痛恨のPK失敗。

ロッベンはこの後、試合終了間際にもゴール前2Mの距離から
空のゴールに外すという大ブレーキになってしまいました。


そんなこの日のロッベンを象徴するプレーを一つ検証してみましょう。




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局面はドルトムントの中盤での組み立てから。

ボールを持ったケールがレバンドフスキにクサビのパスを狙いますが、
背後には既にバドシュトゥーバーが迫っています。

昨季のように1トップがバリオスであればこのクサビでもポストプレーやキープが望めるかもしれませんが、
今季レギュラーのレバンドフスキは背負ってもらうのが得意ではなく、
どちらかと言うと動きの中で欲しがるタイプのFW。


このへんはちょっとケールのパス選択も甘かったかな~と。






2012-04-17_00-42-56_entry-11225256823_o0600037711920620945.jpg

やはりクサビのボールはバドシュトゥーバーにカットされてバイエルンボールに。

パスを受けたグスタボはサイドのロッベンにボールを回しカウンター発動か?

(ボールを奪われたレバンドフスキは当然もう守備に戻り始めている)




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ところがロッベンがドリブルを始める頃には既にドルトムントの帰陣が済んでおり
ロッベン1枚に対して3枚が壁のようにラインになる事で
ロッベンをサイドの狭いエリアに押し込んでいきます。



2012-04-17_00-42-56_entry-11225256823_o0600036311920620943.jpg

もうロッベンにはゴメスへの縦パスしか選択肢が残されておらず、
ドルトムントは狙い通りのコースへパスを出させてから・・・・




2012-04-17_00-42-56_entry-11225256823_o0600037211920621006.jpg


はい、待ってました~!



この一連の流れでのポイントはボールを持ったロッベンに対し、
後ろからのフォローが一切なかった事です。


これはそもそもドルトムントとバイエルンにおけるプレーテンポの差とも言えますが、
それ以上にボールを一度持ったら離さない彼のプレースタイルと

ベッケンバウアー
『ロッベンはゴールした時にも、アシストした選手のところへ駆け寄ろうともしない。
あれでは単なるエゴイストのようではないか。』

そんな彼のメンタリティーがチームから孤立しているように見えて仕方ありません。


これならロッベンが欠場していたシーズン前半戦の方が
遥かにチームに流動性があって、いいサッカーをしていたと思うのです。



オシム『相手チームにとって最も危険なプレイヤーは
時として我々にとっても危険な選手となりえる』


この試合を見る限り『ロッベンの復帰』はマイナスに出たかな・・・と。


結局試合は1-0で勝利したドルトムントが連覇に大きく近づきました。


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