スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

モウリーニョのRマドリーを検証する

*2010-10-28更新 (アーカイブ記事)

2010-10-28_13-06-46_entry-10690027101_o0476028910826090880.jpg

<モウリーニョのRマドリーを検証する>


今季、欧州サッカーで最も話題をさらい、最も注目すべきチームとして

このRマドリーを挙げる事に異論を唱える者は少ないであろう。



選手の大型移籍がなく、静かだったシーズンオフで

最大の移籍劇がこのスペシャルワンことジョゼ・モウリーニョのRマドリー就任であった。



昨年、無冠に終わったこの新・銀河系をこの男がどう料理するのか―



その手腕に世界中が注目している。




今日はシーズン開幕から3ケ月を経て見えてきた

『モウリーニョ版 Rマドリー』の検証を行いたいと思います。





<モウリーニョイズム>



まず結論を先に述べてしまうと、最大の驚きは僅か3ケ月(+シーズンキャンプ)で

完全にモウリーニョのチームになっていた事である。



もちろんRマドリー用に多少のアレンジは加えられているものの、

基本的にはもう皆が知っている”あのモウリーニョサッカー”がピッチ上で繰り広げられている。



昨季と比べると攻撃のギアが3段は上がった。


守備はバルセロナが行っている「ガンガンいこうぜ!」の一刻も早いボール奪還を目的とした

"前から 前から"のプレス守備とは全く対照的。




敢えて敵にボールを持たせ、


「ほぅら・・・ おいで おいで・・・・」と手招きをしておいてからの一気のカウンター!が小憎たらしいこと(笑)


(* 褒め言葉です)



相手が格下だろうと例外なくこの守備形態を採る為、

格下チームの選手達も



「おろ・・・? 今日はレアル相手だから内心ビビってたけど 何か全然ボール持てるじゃん。

俺上手くなったかも!」




と調子に乗ったところでボール強奪⇒ゴーーール!!でトドメを刺し、





「何この おいで おいで詐欺wwww」(涙目)




との被害報告多数(笑)






ではこの「おいで おいで詐欺」を実際の試合の映像を使って検証していきましょう。







< 「計ったな!孔明!」>


2010-10-28_13-06-46_entry-10690027101_o0578032810826090882.jpg

モウリーニョマドリーの布陣は4-2-3-1。


最後尾からビルドアップしようとする相手に対し、

3-1を受け持つ前線部隊は敢えてボールを取りにはいかず、空けておいたパスコースに誘導。


と同時にこの前残り部隊はインターセプト後のカウンター要員として後に絶大な威力を発揮する為の確信犯。



ちなみにこれがバルセロナであれば、

対面のCロナウド(*図 ⇒取りに行かない) と 前線のイグアイン(*図 前残りで待機)が

ボールホルダーにあと5M以上間を詰めて、猛然とプレスで挟みに行く局面。





2010-10-28_13-06-46_entry-10690027101_o0579032210826090881.jpg


狙い通りのコースにタテパスを出させて、SBのマルセロとCH(ボランチ)のシャビ・アロンソが

パスの受け手を挟み込む。



パスが出る前から「このコースに出させる」というチーム共通の認識がある為、

DFラインとボランチが先手を取って連動しているのが分かる。



と同時に、何となくボールを持てる相手チームは画像一番手前のSBが

DFラインを離れオーバーラップを仕掛けている為、

最後尾にはCB2枚が残っているだけなのが確認できる。





2010-10-28_13-06-46_entry-10690027101_o0580032410826128539.jpg



SBのマルセロが狙い通りのインターセプト成功!


すかさず前残りのカウンター部隊が反転し、一気の速攻に備える。


Xアロンソだけが走り出していないのは

このカットされたボールを受け、攻撃のスイッチを入れる役割を担っているから。


(アロンソまでが上がってしまうとマルセロが自分でボールをドリブルで持ち上がらねばならない⇒攻撃スピードのロス)




2010-10-28_13-06-46_entry-10690027101_o0578032510826128540.jpg



今の今まで攻撃を仕掛けていたはずだった相手チームは完全に後手を踏んでいる為、

白いマドリーの選手達がほぼ全員どフリー状態。


展開役のアロンソには無数のパスコースが用意されており、

パサーとしてこれ以上ない「おいしい局面」が出来上がっている。





2010-10-28_13-06-46_entry-10690027101_o0577032510826128541.jpg


チームとして速攻の際は、とにかく手数をかけず、ゴールまで最短距離のコースを選択する事が徹底されている。


アロンソはサイドに開いた選手達をオトリに使い、ど真ん中のコースをグラウンダーのスルーパスでぶち抜き。


(このスルーパスのコース、精度、そしてパススピードは、もちろん世界有数の名手アロンソの"それ"です)




実にインターセプトからパス2本でGKと1対1のシュートシーンに持ち込んでいる。



今季のRマドリーの試合を見ていると90分で何度もこういうシーンを見る事が出来る。



相手チームのベンチからは

「計ったな! モウリーニョ!」という怒号が今にも聞こえてくるようではないか。



まさに”計画的犯行”。





<オフサイドを取られるロナウド>



監督がモウリーニョに変わった事で選手個々のプレーにも変化が現れている。



まずはCロナウドだ。



昨シーズンまでのロナウドは「攻撃における王様」であり、

フィールドのいたるところに現れてはポジションなど無いに等しい。


そんな自由が与えられていたチームにおけるアンタッチャブルであった。



そのロナウドがこのチームでは完全に「駒の1つ」として機能している。


モウリーニョはロナウドに対し、

守備を免除する代わりにカウンター要員の特攻隊長としての役割を課している。



顕著なのがロナウドが試合中、オフサイドを取られているシーンだ。



あのロナウドがオフサイド・・・。



実はこれまでのロナウドは最前線に位置するアタッカーでありながら、

試合中オフサイドをほとんど記録しない特殊な選手だった。


それはつまり、攻撃は常に足元でボールを受けてから自らのドリブルでぶっち切るものと考え、

味方のパスに備えて裏に走り出すような労働を一切してこなかった事の裏付けでもある。




でも考えてみて欲しい。



あのスピード、あの突破力、そしてあの決定力。



あのCロナウドに全力ダッシュで裏に走られたとしたら・・・。




DFとしてはまさに今季のロナウドは驚異であろう。






そしてもう1人、変化が現れたのがシャビ・アロンソ。


はっきり言って昨季のマドリーではアロンソは全く活かされていなかった。


下手をするとただの中盤の潰し役、便利屋に成り下がっていた感すらある。ww



伝家の宝刀 ”どライナーのサイドチェンジと鬼スピードのクサビ”を完全に宝の持ち腐れにする様には

思わず店長も



「アロンソ返してやらんかーい! おかげで今、プレミアで古巣が炎上中だぞー!ww」


とヤジを飛ばさずにはいられませんでした。




そのアロンソが今季はカウンターと遅攻を振り分ける攻撃のスイッチ役として完全復活。



鬼スピードのタテパスはマドリーの速攻を告げる狼煙として。


どライナーのサイドチェンジは速攻が無理だと判断した際の遅攻で

SBのオーバーラップを活かす生命線として。




余談ではあるが、アロンソのプレーをリプレーと一時停止を使って繰り返し見ている内に

一つ気付いた事があった。


受けたボールをDFラインに下げるという何でもないプレーの一つなのだが、

受け手によってパスを右足に出すのか左足に出すのかを”完全に”使い分けていた。


(・・・え?知ってましたって?)


Sラモスに出す時は必ず右足に、マルセロに出す時は必ず左足にというように

受け手の利き足に正確に落としている。



お互いが完全にフリーな状態であれば、誰しもがやっている事ではあろうが、

プレスを受けた状態でこれを常にこなすのは見た目以上に難しい。



非常に地味なプレーではあるが、

こういったディティールが世界トップクラスとの差である事を認識させられた。








<この選手がたった16億だとっ!?>



そして何と言っても昨年のマドリーとの最大の違いが新加入の羽生・・・・ではなく、メスト・エジル。



カカの定位置だったトップ下にこのドイツ人を入れ替えた事でチームは劇的に機能し始めた。


これは別にカカの能力がエジルに劣っているという訳ではない。

むしろ個の能力で比較すればほぼ全てカカが上回っている。



ただ、エジルと比べるとカカはMFというよりは完全なアタッカーであり、

前線にカカ、ロナウド、イグアインと並んでしまうと もう「俺が 俺が・・」で要するに・・・・




濃過ぎなのだww





その点、エジルが濃いのは顔だけで、プレースタイルはシンプルそのもの。



1トップのフォロー、両サイドに流れてのトライアングル形成、中盤底に下りてきてのさばき、

とにかく献身的に動き回り、

受けたボールは全てワンタッチ・ツータッチではたくからボールの流れに淀みがない。



昨年までイグアイン、ロナウドらの前線とアロンソ+DFラインの後衛が完全に二分されていたのが、

エジルによって一つに繋がれた感じだ。




<クラシコへの期待>



このRマドリーの明快なサッカーは今季のバルサとの対比で見ると更に興味深い。


今季のバルサは完全にベタ引きされた相手に対し

ハーフコートゲームのように敵陣で横パスを繰り返すだけで

なかなか攻めきれないという試合が続いている。


時間帯によってはボールポゼッションが80%を超える異常事態。



それをあざ笑うかのようにモウリーニョマドリーはパス2~3本による速攻を鮮烈に披露している。


「ポゼッション? それがどうした?」というモウリーニョの高笑いが聞こえてくるようではないか―




それぞれのスタイルで世界最高峰に位置する両チームのクラシコが今から楽しみで仕方ない。



関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

soccertentyou

Author:soccertentyou
年間300試合観戦のサッカー馬鹿によるサッカー馬鹿の為の戦術分析ブログ

【メールアドレス】
wowow_2000(あっとまーく)yahoo.co.jp

サッカー店長のつぶやき
最新記事
最新コメント
カテゴリ
読んだ記事が面白かったら1クリックをお願いします↓
サッカーブログランキング
更新カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
マイベストサッカー本10選
広告リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。