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パスコースを作り出せ! ~タテパスの出せるボランチへ~

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<パスコースを作り出せ! ~タテパスの出せるボランチへ~

今日は一部で好評をいただいておりますオフシーズン企画の第2弾。

サッカー観戦派の貴方には一つ上級の観戦術を(最近その手の本が売れてるらしいヨ!)
プレイする派の貴方には明日からでも取り入れられる実践的テクニックを…のコーナーです(長いww)

前回がボールを持たない時のフリーランニングだったので、
今回はボールを持った時の駆け引きを一つご紹介したいと思います。


先日、ザックJAPANの記事を書いた時にも「何故、ザックJAPANでは遠藤が外せないか?」の答えとして触れましたが、
現代サッカーではチームのボランチがタテパスを出せるかどうかは非常に重要な鍵を握っています。

というのもボランチのタテパスこそが「間受け」へと繋がる攻撃のスイッチになる以上、
このポジションの選手が安易にボールを左右へ散らすだけだと一向にバイタルエリアを侵略出来ないからです。

想像してみて下さい、
左右へ散らすだけのブスケスを⇒バイタルでメッシが棒立ちのまま存在価値0

想像してみて下さい、
バレンシアとナニが左右でひたすらドリドリやっているだけのマンUを⇒香川涙目⇒…あれ?これは昨季実際によく見た光景じゃね?(爆)


・・・という事からも何故ブスケスやキャリックやシャビアロンソやギュンドアンが重要な選手で
これらの選手を要するチームがCLでも上位まで勝ち上がれたかが推し量れるかと思います。

そうは言っても守る方だって簡単には中は開けてくれません。
何故ならディフェンスの基本原則は「中を絞って外を空ける」だからです。

故に僕はボランチを見る時、
「左右に散らすのは二流」「タテパスのコースが空くタイミングを見つけて一流」
そして超一流は「タテパスのコースを自ら作り出す」と定義する事にしています。


ちなみに僕がJリーグの試合を見る時に物足りなさを感じるのも安易にサイドへと散らしてしまう攻撃にあります。

相手に一度守備ブロックを作られると多くのチームがボランチからタテパスが入らず、バイタルでの間受けに繋がらないのです。

結果、その多くが両サイドから何となく上げるクロスに終始してしまうので
一度クサビを入れてディフェンスを中に寄せてからサイドを突く展開や
ワンツーやドリブルを織り交ぜての中央突破というシーンがほとんど見られません。

これでは試合の娯楽性は削がれてしまうし、非常に勿体無い話。


そんな事情を踏まえまして、今日は世界でも指折りのレジスタであり
勿論僕も超一流と太鼓判を押す2名の選手のプレーを検証する事で
「タテパスのコースを自ら作り出す」とはどういう事かを感覚として掴んでいただければ幸いです。


<デロッシとピルロに見る タテパスを巡る駆け引き>

ではまずASローマのデロッシ選手に登場していただく事にしましょう。

deroshiya0.jpg

試合は昨季のローマダービーから。
局面は右から左へと攻めるローマのデロッシ選手がボールを持った場面です。

右のSBがオープンスペースへと攻め上がりを見せており、
多くの選手がこの場面でボールを持ったデロッシ選手と同じ状況の場合、右へパスを散らす事を真っ先に考えると思いますし、
実際この場面でもデロッシの身体の向きは明らかに右への展開を意識しています。


deroshiya1.jpg

で、実際にキックモーションへと入るデロッシ。

この瞬間、ラツィオの守備陣も右への展開を察知して既に動き出しています。

デロッシの身体の向きからもこれは右へ展開されるだろう…という空気は明らかで
青丸で囲ったボランチの選手は完全に油断した棒立ち状態です。

しかし、これはデロッシがまいたエサだったのです・・・


deroshiya2.jpg

デロッシは上半身を右に向けたまま腰を軸に蹴り足を90度に交差させるようにして強引にピアニッチへのタテパスに切り替えたのです。

まさにこれが「安易にサイドへ散らすボランチ」と「自らの力でタテパスのコースを作り出す」超一流との差が如実に現れた瞬間と言えるでしょう。


deroshiya.jpg

完全に虚を突かれたラツィオ守備陣に対し、デロッシのタテパスからピアニッチの間受けが決まって
サイドへ展開されるよりも遥かに可能性の高い攻撃が展開されていきます。

観る側にとってもピッチ上にこういう選手がいると次の展開への読みと驚きがあり、
目線や身体の向きを使った駆け引きを観る楽しみも生まれるというものです。


では続いてはユベントスのピルロ選手に登場していただきましょう。

pirushiya0.jpg

試合は昨季のセリエAからユベントス×ラツィオの一戦より。
(分かりやすく相手役はラツィオで統一してみました)

黒のアウェイユニを着たユーベが左から右へと攻める場面。

アルメロからピルロ(画像左外)へと一旦ボールが下げられるところですが、
ここでのポイントはリヒトシュタイナーなので彼のポジショニングを踏まえた上で次の場面に進んで下さい。


pirushiya1.jpg

で、下げられたボールを受けたピルロという場面ですが、
彼の視野の向きが完全に右大外のリヒトシュタイナー(画像右外)へと向けられているのにご注目。

実際にピルロからのミドルパスが大外を駆け上がるリヒトシュタイナーの鼻先へ…という展開は
現在のユーベが持つ攻撃ルートの柱の一つになっています。
(ミラン時代はピルロ⇒カフーでしたね。)


pirushiya2.jpg

そのままキックモーションに入ったピルロですが
彼の武器は実際に赤矢印のパスコースで右へ展開するつもりでモーションに入っても
ボールにインパクトするギリギリの瞬間まで間接視野で別のパスコースを探し続けている点にあります。


pirushiya3.jpg

この場面でもボールにインパクトする直前にバイタルエリアで待つヴチニッチへのタテのコースを間接視野で捉えたピルロは
やはり上半身は外に向けたまま蹴り足をクロスさせる形でタテパスへと切り替えています。

ピルロが厄介なのは、もし仮にラツィオがこの場面で中へのコースを切っていたとしたらそのまま右のリヒトシュタイナーへと展開出来るところにあり、
言わばジャンケンで相手の出し手を観てから後出しをしているようなもの。

ただ、この場面のように外へも中へも通せるのであれば、ギリギリで中を選んだ見返りは大きいものとなるだろう。


pirushiya4.jpg

ピルロがヴチニッチへのタテパスを選択した事でラツィオの守備ブロックは慌てて中へ絞り出す。

ボールはヴチニッチの間受けからマルキージオへ


pirushiya5.jpg

一旦、中を経由した事で完全にラツィオディフェンスを中に寄せてから大外でどフリーのリヒトシュタイナーへ。

これがピルロから直接サイドへ展開された場合との大きな違いである事は明白だ。


他にもブスケツやキャリックなどこの手のプレーを得意とする選手が必ずビッグクラブに重宝されている事実は興味深い。

何故、バイエルンはグスタボをベンチに置いてまでクラブ史上最高額でハビマルティネスを取ってきたのか、
何故、昨季モウリーニョがケディラでなくアロンソの隣にモドリッチを置く構想をマドリーで描いていたのかも含め
そこから現代サッカーのボランチに求められる技術がハッキリと見えてくるだろう。


ちなみにJリーグで最もタテパスのコースが空くタイミングを見つけられるのは遠藤だが、
コンスタントとはいかないまでも柴崎は身体の向きを駆け引きに使ってパスが出せる数少ないボランチだと思う。


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非公開コメント

ユベントスの左サイドはアルメロじゃなくてアサモアですよ

画像を見ると、デロッシもピルロも、すごいコースにパスを通してますね。
キャリックは、香川にパスを出してくれるので、日本のファンを増やしましたね〜。

ちょっとでも思考を停止していたらあっという間に出し抜かれてしまいますね。

今回の記事ではタテパスのコースを作りだすということでしたが逆に守備側がタテパスのコースを誘導することもあり得るのでしょうか?
(タテパスをカットしたとき相手のサイドが空いていたらカウンターになるのではと安易に思ったので……)

お久しぶりです。アメブロ閉鎖から探し続けて、ようやく見つけました。

でも、やっぱりこういった選手が活躍するためには、自チームが
ボールを持つ時間が長い方が良くて、それはつまりボールを
すぐに奪い返せることが重要であって、だからこそボール奪取能力が高い潰し屋がやはり必要なんです(爆)と、相変わらずマケレレが好きな私はのたまってみます。

まぁマジメな話、キャリックしか中盤において縦パスが出せない
(ルーニーCMFを除いて)マンUも問題ですが、守る時間帯が長すぎる、
かつバイタルの守備がボロボロのマンUもマズイと思うんですよね。
店長が監督だったら、どんなタイプ、または選手を補強します?

Re: タイトルなし

> ユベントスの左サイドはアルメロじゃなくてアサモアですよ


失礼しました・・・。完全に間違えてますね(^^;

Re: onelove2pacさん

> 画像を見ると、デロッシもピルロも、すごいコースにパスを通してますね。
> キャリックは、香川にパスを出してくれるので、日本のファンを増やしましたね〜。


キャリックは自然と好感度上がっちゃいますよね(笑)現金なものですが(^^;

Re: わさび唐辛子さん

> ちょっとでも思考を停止していたらあっという間に出し抜かれてしまいますね。
>
> 今回の記事ではタテパスのコースを作りだすということでしたが逆に守備側がタテパスのコースを誘導することもあり得るのでしょうか?
> (タテパスをカットしたとき相手のサイドが空いていたらカウンターになるのではと安易に思ったので……)


守備の上手い選手は敢えてパスコースをちょっと空けておき、そこに誘導してからインターセプトという高等テクニックを駆使します。

サッカーは騙しあいとはよく言いますが、まさに攻撃と守備のだまし合いがあるわけですね。

Re: aさん

> お久しぶりです。アメブロ閉鎖から探し続けて、ようやく見つけました。
>
> でも、やっぱりこういった選手が活躍するためには、自チームが
> ボールを持つ時間が長い方が良くて、それはつまりボールを
> すぐに奪い返せることが重要であって、だからこそボール奪取能力が高い潰し屋がやはり必要なんです(爆)と、相変わらずマケレレが好きな私はのたまってみます。
>
> まぁマジメな話、キャリックしか中盤において縦パスが出せない
> (ルーニーCMFを除いて)マンUも問題ですが、守る時間帯が長すぎる、
> かつバイタルの守備がボロボロのマンUもマズイと思うんですよね。
> 店長が監督だったら、どんなタイプ、または選手を補強します?



マンUのセントラルですか・・・サカつくなら18歳のスコールズをもう一度獲得するところなんですが・・(爆)

キャリックが機動力にやや難があるので、動き回れるボランチが欲しいですかね。パウリーニョとかマチュイーディみたいな。

このリヒトシュタイナーのやつがユナイテッドにあれば、バレンシアやヤヌザイの能力ももっと活きるのに…そう思いましたね
ずいぶん以前の記事にコメントして申し訳ないです

Re: hasanmsさん

わざわざこんな前の記事を読み返したいただいたのか、それともたまたまここにたどり着いたのかは分かりませんがとくなくありがとうございます。

まあ、ユナイテッドでいうとピルロ役はキャリックにやってもらうとしてバイタルで受けられる役がね・・・それこそ香川だろって気もするんですが。




> このリヒトシュタイナーのやつがユナイテッドにあれば、バレンシアやヤヌザイの能力ももっと活きるのに…そう思いましたね
> ずいぶん以前の記事にコメントして申し訳ないです

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