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ミュンヘンの地でティキタカを奏でし者 ~グアルディオラのバイエルンを検証~

0810-bay.jpg
<ミュンヘンの地でティキタカを奏でし者>
 ~グアルディオラのバイエルンを検証~


さて今日は記念すべき13/14シーズン最初のマッチレビューという事で
先日開催されたドイツスーパーCUP「バイエルン×ドルトムント」の一戦から
主にペップ就任後のバイエルンの仕上がり具合と今季の展望を見ていきたいと思います。
(モタモタしてたらブンデス開幕しちまったし…!!ww)

気が付いた方もいるかもしれませんが昨季12/13シーズンのラストマッチレビューを飾ったのがCL決勝を戦ったこの2チームだったというのは奇遇というより時代の風がいよいよドイツに向かって吹き始めているのだなと改めて実感させられますね。


<0からのチームと完成間近のチーム>

【ドルトムント×バイエルン (ドイツスーパーCUP)】
dfbscup.jpg

バイエルンは新加入選手やコンフェデを戦った選手もおりコンディションがバラバラ。

当然このスタメンがペップのファーストチョイスという訳ではなく、
あくまで現時点でのコンディションを考慮したものだ。

ドルトムントは唯一の新加入選手(ゲッツェの後釜)ムヒタリアンが怪我で出遅れている為、
この試合では昨季までのメンバーがそのままスタメンとして名を連ねている。


まず先に試合の流れをざっと観ていくと、バイエルンは思ったより「ペップのチームになっているな」という感じ。

もし仮に今季バイエルンの監督が変わったという事を知らずにこの試合を観ていた人がいたとしても
明らかに昨季までのチームとは「何かが違う」と感じられる…そんなレベルにまでペップはチームにメスを入れていた。

しかし悲しいかな、この事が逆に試合の大勢を決めてしまったのは皮肉だった。


思い出していただきたい。

昨季CL決勝で試合開始からドルトムントのハイプレスを受けたハインケス指揮下のバイエルンは
これに一切付き合わず
しばらくの間中盤は飛ばしてDFラインからマンジュキッチの頭目掛けてロングボールを蹴り続けていた事を。

無論これはドルトムントの戦い方を熟知しているハインケスが彼らが得意とするカウンター合戦にはさせまいと後半のガス欠をも見込んで仕掛けたゲームプランである。

一方、ペップが目指すサッカーはとにかく「中盤至上主義」
「中盤を制する者が試合を制す」を地で行くペップのメンタリティはドルトムントにとってはむしろ好都合だったと言えるだろう。

結果、試合は序盤からバイエルンにボールを「持たせる」ドルトムントが
彼らの慣れないティキタカをGプレスでかっさらってショートカウンター⇒ウマー!(゚д゚)という展開がしばらく繰り返されていた。

但し、これはペップとドルトムントの相性という話ではなく
単に今まさに0からチームを作り始めているバイエルンと既に完成されているドルトムントが戦えばこうなるという至極単純な話である。

故にこの展開とこの結果(2-4)に驚きは無く、個人的には概ね予想通り。

いきなり4失点というとすぐにでも「バイエルンの堅守崩壊か!?」と周囲が騒ぎ出しかねないが
この内2失点はGKのやらかしとファンブイテンの芸術的なオウンゴール(笑)によるものなので必要以上に深刻に受け止める必要は無いだろう(笑)


<ペップバイエルンを解析してみよう>

ではいよいよ、ペップイズムが注入されたバイエルンのチーム構造を解析していこう。

まず、改めてスタメン表を見ていただいても分かる通り、昨季までのバイエルンを見ていた人なら一目瞭然。
ポジションがめちゃくちゃじゃないか・・・!!(笑)

勿論これはベストメンバーが揃わなかったチーム事情もあるが、
ブンデスリーガに関して余計な情報が無い分実にペップらしいユニークな並びになったと言えるだろう。


さて、ペップが目指すサッカーは繰り返すようだが「中盤至上主義」
その為に外せないのが0トップ戦術だ。

1トップに配置されたCFが状況を見て中盤に降りてくる事で4-6-0を形成。
確実に中盤で数的優位を作り出し(普通、中盤に6枚割いてくるチームなんていないので *ビエルサ除く)、試合を優位に運ぶというもの。

プレシーズンからペップは戦術のキーマンでもある0トップの適材探しを積極的に行っていて
既にリベリー、ミュラー、ゲッツェと試されてこの試合ではシャキリを持ってきた。

(まーそりゃそうだわな。まずは0トップが見つからない限りペップのサッカーなんて実現不可能だし(^^;)

まだ若い上に実質今季がブンデス1年目みたいなところがあるシャキリは
リベリーやロッベンと比べると個の完成度ではまだまだでもその分白紙の伸びしろがある。

ペップはそこに賭けたのかもしれないし実際シャキリは監督の指示を懸命にこなそうという動きを見せていた。

ペップバイエルンの4-2-3-1は攻撃時、↓以下のように動くメカニズムを持っている。

【バイエルン 攻撃時のメカニズム】
bay3241.jpg

CFのシャキリが中盤に降りてきて、代わりに左WGのマンジュキッチが中に入ってくると
空いた左サイドのエリアにはSBのアラバがかなり前掛かりの位置を取るという按配。


【バイエルン 攻撃時の全体図】
bay4231-0810.jpg

この一連の流れを見て勘のいい人はすぐにピン!ときたかもしれませんが、
これはペップがバルサで見せていたメカニズムと全く同じですね。↓

【ペップバルサのメカニズム (攻撃時)】
barce3341.jpg

上がるサイドがバルサとバイエルンで左右逆なのはそれぞれのチームにおける選手キャラクターの違いから。
(つまりバイエルンではアラバがDアウベス役をマンジュキッチがビジャの役割を担っているという事)

重度のバルセロニスタなら、もうこの一連の動きを見ただけでペップの香りを嗅ぎ付けられるはずです(笑)


加えて守備面で一番顕著な変化はハインケスの時代に比べるとDFラインが常時10M前後高い位置取りになっています。

【ペップバイエルン (DFラインの位置取り)】
baydfrain.jpg
本当に高けーな!オイ!wwwww


併せて守備の仕方もハインケス時代は前プレから始まってそこを掻い潜られた場合は一旦自陣に引いてのリトリートを使い分けていましたが、ペップに「撤退」の二文字はありません。

守備でも常に前進あるのみ。ペップのチームでは原則、例えファーストプレスが掻い潜られても
後ろの選手が二の矢、三の矢としてボールが奪い取れるまで前進守備を行います。

但しこの守備方法は優れた駒と統一された動きが要求される非常に高度なものなので一朝一夕という訳にはいきません。

この試合では特にこの「前進守備」の完成度の低さを突かれてドルトムントのお家芸でもあるカウンターにやられてしまった感じです。


<0トップと4番>

では続いて、このペップのメカニズム下で実際にバイエルンの選手達がどういうプレーを見せていたのかを検証してみよう。
ここからバイエルンの現在の仕上がり具合も見えてくるはず。

まずは戦術の鍵を握る0トップに抜擢されたシャキリから。


【降りてくる0トップ [シャキリ]】
syaki-mauke1.jpg

局面はシャキリが最前線からハーフライン付近まで降りてきてタテパスを受ける場面。

バルサの試合でもメッシが度々ふら~っとこの近辺まで歩いてきてボールを受けるシーンがよく観られますよね。


syaki-mauke2.jpg

しかしシャキリはこの何でもないタテパスをトラップで思いっきり浮かしてしまう有り様。

フリーの状態でグラウンダーのパスであれば、「シャキリ無双」とは言わないまでも
ここは余裕のターンから前を向くまでは最低条件。

ちなみにメッシだとパスが荒かろうが、DFを背負っていようが何事も無かったかのようにパーフェクトなファーストタッチでボールを沈める事が出来ただろう。
(更にコンディションが良ければトラップと同時にDFを置き去りにしてのメッシ無双まである!)

改めて「0トップ戦術」とメッシという稀有なクオリティを持った選手との強い結びつきを思わずにはいられない。
(まあ、セスククラスでもボールは収まるんだけど、そこから先の突破まではなかなか辿り着かないからねぇ・・・(^^;)


続いてシャキリのプレーぶりをもう一つ。

syaki-post1.jpg

今度はバイタル付近でふらふらしていたシャキリにロッベンからクサビのタテパスが出される場面。

ゴール前の密集地帯であろうと、通せるコースさえあるなら信じて出せ!というのがバルサ流。
(実際、メッシだったらDF4枚に囲まれていても足元にビシッ!と通してやりさえすればボールはロストしない)


syaki-post2.jpg

フンメルスを背負いながら受ける形となったシャキリ。ここはミュラーに落として一気に崩し切りたい場面。


syaki-post3.jpg

しかし背中からフンメルス将軍の圧力を受けつつボールを処理する事が求められたシャキリはこの落としをミスパス。シャヒンにボールが渡ってしまう。


このようにシャキリからは懸命に言われた役割を全うしようという心意気は感じられたが、
いかんせん一昨年までスイスリーグのバーゼルでプレーしていた選手。

まだ0トップを務めるには明らかにクオリティ不足と言わざるを得ないだろう。


ペップのサッカーを語る上でもう一つ。
実は彼のチームでは0トップと同様か或いはそれ以上に重要な戦術の鍵を握る存在がある。

それが長い事バルサで「4番」と言われてきた中盤の底を務めるポジションである。


ペップの…というかバルサのサッカーでは「ボールを持ったらまずは4番を見なさい」と言われるぐらいに
全てのボールがこの4番を経由してピッチ上に行き渡っていく。

チームを一つの人体に見立てた場合、文字通り心臓を務めるポジションという訳だ。
(ご存知の通りペップは現役時代、バルサの伝説的な4番だった)

近代サッカーにおいてはとりわけこの4番が守備でも重要な役割を果たすようになってきた。

現バルサのブスケスのプレーぶりを思い出していただければ話は早い。

イニエスタやシャビと言った必ずしも身体の強さを活かしてボールを奪い返すのが得意ではない選手達で構成されながら、ペップ時代のバルサが何故あれ程の堅守を誇っていたのか?

それは前述の「前進守備」が彼らのハンデを覆い隠し、一転して長所へと変えていたからだ。

よく「バルセロナは攻めながら守っている」と言われるが、
これは実際に理路整然としたポジショニングで攻撃をするバルサは仮に技術的なミスでボールを失う事があっても
周囲のポジショニングは整っており、むしろボールを奪う為にポジションバランスを崩していた相手チームの方が一転して危機に陥ってしまう事に起因している。

この状態でバルサは攻撃に投入していた人員をそのまま前進守備でもって再活用するのだ。

選手個々が身体のぶつけ合いからボールを奪うのではなく、
理路整然としたポジショニングからの囲い込み(小回りが利く機動力が活きる)⇒苦し紛れに出されたパスをインターセプトで奪い返す…という具合に。

そしてこの前進守備を支えているのが4番のお仕事。
前進守備におけるクリーナー(掃除人)の役割を果たしているブスケスの存在である。

【前進守備時におけるブスケスのポジショニング】
bragoal1.jpg
↑はバルサではなくスペイン代表だが、ブスケスが担う役割は全く同じ。

スペインはブスケスより前にいる2列目の4枚が前進守備を行ってDアウベスにプレッシャーをかけパスコースを限定させる。


bragoal2.jpg

で、この出されたパスに読みを利かせていたブスケスがインターセプトしてしまうというのがその役割。

ブスケスはこの仕事をさせたら現在世界ナンバー1のプレイヤーである事は間違い無く、
言い換えればブスケスの存在がバルサの守備面での弱さを覆い隠していたと言ってもいいだろう。

故に前プレが機能しなくなった昨季のバルサはペップ時代に比べて失点が倍増してしまっている。



話がだいぶバルサ寄りに逸れたので戻そう(笑)

この試合、バイエルンは2ボランチなので厳密には「4番」のポジションは存在しない。
しかし攻撃時にはクロースが上がってチアゴが1人底に残る関係性だったので
実質的にはチアゴがバイエルンにおける「4番」の役割を担っていたと言っていいだろう。

まあ、文字通りバルサのカンテラ上がりの傑作であるチアゴはその為に取ってこられたようなところもあるので当然なのだが、このチームで唯一本場のティキタカが身体に染み付いている男である。

実際に攻撃時は持ち前のテクニックを活かしてティキタカの香りを漂わせるパスの散らしを見せていた。


問題は守備である。

バルセロナではチアゴが4番の位置で使われた事は恐らく一度も無い。
何故ならブスケスと比べるとドリブルでのボール運びなど攻撃面では優れる一方、決して守備が計算出来る駒では無いからだ。

では実際の試合からチアゴの守備を検証してみよう。

【チアゴの守備 (前進守備時)】
tiago0810-1.jpg

局面はドルトムント陣内へ攻め込んだバイエルンがボールを奪われ攻⇒守に切り替わり、
ボールホルダーのグロスクロイツにグスタボとクロースが寄せてパスコースを限定させている場面。
*先ほどのブスケスの場合とほぼ同じ場面を抽出

ここでは本来チアゴはレバンドフスキへのタテパスのコースを消すポジション取りが望まれるのだが
(逆に言うとこの場面ではこのパスコースだけには出させてはいけない)
恐らく中のギュンドアンが気になったのか中途半端なポジショニングでコースを消せていない。

こうなると前進守備は単なるリスクでしかなく・・・


tiago0810-2.jpg

チアゴの裏を取られてレバンドに通されてしまうとタテパス1本でもうDFラインが丸裸状態。

(チアゴの後ろはもう最終ラインだからね(笑))


tiago0810-3.jpg

サイドに振られてから中へ通されるとジ・エンド。

CBのVブイテンまでサイドに釣りだされてるから、もうボアテングとラームしか残ってねえし!
DF2枚×攻撃3枚ってシュート練習かよ!www

結局、このままボアテングとラームはズルズルと後退するしかなく、
無人の荒野を持ち運んだギュンドアンが最後はミドルシュートをぶち込んで試合を決定付ける3点目を決めている。

これに併せて続く4点目のシーンでもチアゴが自陣からドリブルでボールを持ち運ぼうとしたところを囲まれてしまい、
何とか出したパスも引っ掛けられてドルトムントのショートカウンター発動。

今度はビルドアップ時だったので両SBも共に高い位置を取っており、チアゴの後ろに残っていたのはCBの2枚だけ(笑)

やはり守備時のリスクを考えると現状のチアゴでは4番起用は難しいのではないか-


<ドイツサッカーをイノベーション(革命)せよ!>
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改めて試合を振り返ると前半はペップの期待に応えようとお仕着せのサッカーで窮屈そうにしていたバイエルン相手に
ドルトムントが「これが俺達のサッカーだ!」と言わんばかりのカウンターで圧倒。

後半に2点差を付けられたところでペップも決心し、
0トップ(シャキリ)に見切りをつけてシュバインシュタイガーを投入。布陣も以下のように修正された。↓

【後半のバイエルン】
baypurototype.jpg

0トップは諦めてマンジュキッチを定点的な1トップに置き、
ロッベンを得意の左に回して「しょうがないからもうお前は張ってろ!」と言わんばかりのウイングへ。

・・・そう、つまりは昨季までの従来の布陣へ戻しただけ(笑)

これで前半は無理に「中⇒中」の攻撃ルートを意識していたバイエルンが
得意の「外⇒外⇒中」というコースをとる事で両サイド攻撃が蘇った。

左でロッベンの突破とアラバのフォローが、右で中へ飛び出すザキオカ…もといミュラーとラームのオーバーラップが急に機能し始めたのだからペップにとっては皮肉でしかあるまい。

現金なもので、前半は完全に「借りてきた猫」状態だったロッベンが突如復活しての2得点で
一時は1点差まで追い上げるのだから昨季王者の底力を感じさせる。


…まあ、結果としては「ティキタカ」は美しいメロディーを奏でる事は無かったのだけれど、これは当たり前の話で。

ライカールト時代の遺産ともっと言ってしまえばクライフイズムの伝統+それに則ったカンテラという育成機関まで持つバルサは
ペップ就任時に既にベースとして70点からのスタートみたいなところがあった。

ところがここドイツでそれをやろうと思ったら文字通り0からのスタートだ。
今はまだ20~30点ぐらいの段階だろう。


一方で僕は何よりもドイツサッカー界のこの貪欲さに驚かされている。

国を挙げて行ってきた育成改革でドイツ代表のサッカーとこの国から生まれるサッカープレイヤーは一新された。

国内リーグ(ブンデスリーガ)は世界一の観客動員数を誇り、
2006W杯を機に各地のスタジアムは最新鋭のハードを揃えている。

欧州全体を襲う経済危機もなんのその。各クラブは黒字の健全経営を敷いているし、
それでいながら近年はワールドクラスのビッグスターも集まるようになってきた。

その上、今度は戦術面でも世界の最先端を学ぼうとマイスター達を招聘し始めたのだからドイツサッカーはどこまで行ってしまうのか考えただけでも末恐ろしい。

そしてこのドイツの地で今、イノベーションの先端にいるのが、まさにこの試合で顔を合わせた2人の男、クロップとグアルディオラなのである-


次はリーグ戦の「ドイツ版クラシコ」で再び両者が相まみえる時、お互いのサッカーがどこまで進化しているのか。

今は期待に胸を膨らませて待とうではないか-




<【オマケ】12/13シーズン バイエルン各選手の展望>

最後にオマケとしてこの試合から見えてきた今シーズンのバイエルンにおける各選手の展望をポジション別に予想してみたい。


【Vブイテン&ボアテング(CB)】
恐らく今季は両者共にベンチを暖める事になるだろう。
何故ならCBのファーストチョイスはダンテ&ハビマルのペアに行き着くと個人的に確信しているからだ。
ペップのサッカーを考えた時、最終ラインからの展開力ではこの2名が安定している。

但し、ハビマルを中盤で起用すると結論した場合はその限りではないが。
尚、Vブイテンに関しては「プジョル枠」としてそのキャラが気に入られる可能性も微レ存(笑)


【ラーム(右SB)】
監督が変わろうともこの「世界最高の右SB」がDFラインの中心である事に変わりは無い。

相変わらず安定感は抜群だが、左肩上がり(アラバ)のチーム構成の割りを食う形で右のラームが自重気味になってしまうには
この男のオーバーラップの切れ味はあまりにも惜しいのだが・・・。


【アラバ (左SB)】
見事「Dアウベス同位互換機」としての存在価値を見せ付けた。
コイツなら左サイドは1人で任せられるだろう。


【チアゴ (ボランチ)】
ティキタカの伝道者。多分、当面はこのプレイヤーが中盤にいないとバイエルンのパス回しに「ティキタカ」のリズムを生み出すのは無理だろう。

但し「4番」で使うには現状、守備面が怖過ぎる。
現実的な選択肢としては4-3-3にして本来のポジションに納めるか、布陣は変えずにトップ下で使うか、
もしくは相棒を守備職人のグスタボと組ませる事ぐらいか。

もちろんペップがブスケスを育て上げたように、今からチアゴを「本物の4番」として時間をかけて磨いていくという腹積もりならそれも面白そうではある。



【クロース (ボランチ)】
可もなく不可もなく。予想通りバイエルンの選手の中で最もペップとの適正が高そうである。

ただこの選手もこれまでずっと一列前のトップ下として使われてきた選手でやはり守備面に難がありチアゴとボランチを組ませるのは不可能だ。
あとは2列目で使うにしろ3列目で使うにしろ最大の武器であるミドルレンジからの正確無比なシュートは活かしたいところ。



【ミュラー (トップ下)】
この日の布陣だと実質中盤の組み立てはチアゴ、クロース、ミュラーの中央の3人が担う事になるが、明らかに彼の持ち味では無かった。
攻撃のベクトルが「中⇒中」へと向いているペップの元では中盤の選手に足元で繰り返しボールを受けるプレーが求められるが、ミュラーの持ち味はやはりボールを持っていない時のフリーランニング(飛び出し)にある。
中よりは外で使うべき駒だろう。





【マンジュキッチ (左WG)】
残念ながらペップが理想を貫く限りこの選手の居場所はチームに無いと思われる。
前線からの献身的なチェイシングは買うがいかんせんペップサッカーでは致命的に使いどころが無い。

1トップに置けば0トップは実現不可能になり、この日のようにサイドに置いてみても足元の技術が足りないので中盤と絡める訳でもなし、かと言ってサイドで個の突破力があるでも無し。

あとはもうペップが理想を諦めて従来のドイツサッカーに路線変更すると言うのなら出番もあるだろうが…。
(多分、開幕からしばらくは使われるだろうけど、よほどのブレイクスルーがない限りレギュラー定着は厳しいか?)




【シャキリ (0トップ)】
リベリーやロッベンは既にプレーヤーとして一定のスタイルが確立されている分、今から0トップへの順応は厳しいかもしれない。
…であれば、この選手にはまだ可能性がある。足りないのはクオリティだけ。
今季精進すれば大化けの可能性も(?)



【ロッベン (右WG)】
予想通りと言うべきか・・・ペップサッカーにとっては異物でしかなかった。
前半の空気っぷりがあるだけに、後半の清清しいまでの覚醒ぶりが逆に腹立たしい(爆)

試合中、タッチライン際でペップが何度も「サイドに張りっぱなしになるな…!」「前プレをしろ…!」と叫んでみても「オランダ語でおk」とどこ吹く風。ww

はて、どうしたもんかね・・・?(^^;



・・・以上を踏まえて僕が導き出した今季バイエルンのベスト布陣予想がコチラ↓

mybaiyanbest.jpg

布陣はやっぱりの4-3-3にして0トップにはリベリー、ロッベンよりは若く、シャキリよりもクオリティが保障されているゲッツェに賭ける方向で。

これなら引いてきたゲッツェに合わせてミュラー、リベリーのどちらが中に入ってきてもOKだし、
という事はつまり状況に応じてアラバ&ラームのどちらが上がってきても大丈夫って事。

チアゴとクロースは1列上げて守備の負担を軽くしてあげてアンカーには「バイエルンの頭脳」シュバインシュタイガーを昨季に続いて任命。

CBがどちらもタテパスが出せるのでこれなら中からも外からも攻められる万能布陣…と妄想するのは簡単なんだけどね(笑)





【今日の一枚】
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非公開コメント

10番お前もハゲだろw

個人的に注目してるのはエースのリベリーとグアルディオラの関係ですね
例の南アフリカ関連の書籍などを読むとリベリーは小者なイブラといった感じで
グアルディオラと衝突しそうな感じがプンプンします
プレー面では10番よりは相性がいいと思いますが

話は変わりますがリーガの人材流出は深刻ですね
代表のCFを争う3人やナバスやチアゴなどちょっとひどいです
貧乏仲間のイタリアのクラブにすら引き抜かれる始末ですし
いくら若手の人材が豊富とはいえここまで抜かれたら供給が追いつかないでしょう
代表チームを見たら2強の選手以外はほぼ外国のクラブ所属で出稼ぎ部隊だった全盛期のレ・ブルーのようです
このまま2強時代が続くのははっきり言って面白くないんで何とかして欲しい
クーペルのバレンシアやスーペルデポルが輝いていた時代が懐かしいです

どう考えても布陣が豪華すぎる件について。

ベティスというELに出場するにも拘らず10人獲得するのに200万ユーロしかかけていないチームが存在しているのに…(泣

「哲学者にスターは扱えない」にならなければ凄いチームができそうですね(笑)

ところで時期を逸した話ですが店長は「ロナウド」「ミュラー」と言ったら誰を指しますか?

新監督を迎えたビッグクラブが多い中、グアルディオラのバイエルンが一番ドキドキしました。
グアルディオラ、やる気ですね。選手がカチコチで、笑えました。
ノイアーは、素晴らしいですね。
ハビ・マルティネスのCFは、守備面でちょっと心配かな?
4番がシュバインシュタイガーだと、グスタボは移籍しちゃう?
続くプレシーズンでは、ラームを中で使ってましたね。これがまた、見事でした。
ゴメス師匠はスパッと切ったのに、なんでアリエンは残したんでしょうね?
シャキリは、0トップじゃ使えない。
マンジュキッチの決定力は、ちょっと生かしたい。
ブイテンとボアテングは、…
あぁ…僕、もう…グアルディオラにヤられちゃってるかも…♡

今日の一枚ワロタww

店長さん推しメンのマンジュキッチたんが奈落に落とされるとは('jjj')
開幕からしばらくは使われるだろうけど・・・ってそれどこのイブラかとwww
まああっちは戦術上の適性よりも、ペップ社長に盾突く態度とステージママの如く
現場に介入しようとする代理人が原因で干されたとの評判ですが・・・

開幕戦は昨シーズンを踏襲した布陣でしたが、
求道者モードにスイッチするのは果たして何時なのか目が離せませんねえ
ハビマルCBはアツい!!これは是非定着させて欲しいです

スーパーカップ含め3試合ペップバイエルンを観ましたが、完成度はさておき完全にペップのやりたい方向性はバッチリ浸透してましたねw
ちょっと気になったのは、ハビマルCBが、展開力はあるんですが肝心のCBでの1対1で押し込まれる場面が目立ってました。コンディションが悪かったのかもしれませんが最初は苦戦しそうな予感がします。
それでも替えずにシュバイニーを下げて新加入CBキルヒホフを4番に入れたりするところを見ると3人共それぞれ期待されるタスクが明確になってんのかなと勘ぐったりして楽しめましたw
レギュラーシーズンではやらないと言ったみたいですが、ラームの右OHもロッベンよりはティキ・タカしてましたよw


Re: フリーさん

リベリーはファンハールとは衝突して、ハインケンスとは上手くやっていたので人を選ぶって感じなんでしょうかね。ペップとはどっちに出るか分かりませんが・・・(^^;

リーガに関しては当時のデポル、バレンシアと2強の間にあった経済格差が今は倍近くになっているんじゃないでしょうかね。しかしファルカオのいないリーガは寂しいですね・・・。


> 10番お前もハゲだろw
>
> 個人的に注目してるのはエースのリベリーとグアルディオラの関係ですね
> 例の南アフリカ関連の書籍などを読むとリベリーは小者なイブラといった感じで
> グアルディオラと衝突しそうな感じがプンプンします
> プレー面では10番よりは相性がいいと思いますが
>
> 話は変わりますがリーガの人材流出は深刻ですね
> 代表のCFを争う3人やナバスやチアゴなどちょっとひどいです
> 貧乏仲間のイタリアのクラブにすら引き抜かれる始末ですし
> いくら若手の人材が豊富とはいえここまで抜かれたら供給が追いつかないでしょう
> 代表チームを見たら2強の選手以外はほぼ外国のクラブ所属で出稼ぎ部隊だった全盛期のレ・ブルーのようです
> このまま2強時代が続くのははっきり言って面白くないんで何とかして欲しい
> クーペルのバレンシアやスーペルデポルが輝いていた時代が懐かしいです

Re: HBKさん

> どう考えても布陣が豪華すぎる件について。
>
> ベティスというELに出場するにも拘らず10人獲得するのに200万ユーロしかかけていないチームが存在しているのに…(泣


ベティスは去年ペペメルがいい仕事をしていいチームに仕上げましたからねー。

確か今年の開幕戦はRマドリーとやるはず(笑)

Re: わさび唐辛子さん

> 「哲学者にスターは扱えない」にならなければ凄いチームができそうですね(笑)
>
> ところで時期を逸した話ですが店長は「ロナウド」「ミュラー」と言ったら誰を指しますか?



ロナウド=元祖ロナウド
ミュラーは世代的にもゲルトは見たことありませんww

クロップ対グアルディオラ

バイエルンがチームとして整備されるのにはまだ時間がかるでしょうね。
それにしても布陣が豪華で、インテルファンの自分としては羨ましい限りです(泣)
相変わらずプレスによるボール狩りを絡めた地上戦でのドルトムントは最強クラスですね。
二の矢三の矢四の矢でボールを奪いに行く積極性と、フンメルス・ギュンドアン等の高精度で速い崩しはいつ見ても楽しいです。
(ギュンドアンファンの自分としては彼のインテリジェンスあふれるパスが今年も楽しみでしょうがない!)
ドルのショートカウンターの雨あられは、作りかけのチームで対処できるしろものではありませんでした。
今季の補強もムヒタリャン、オーバメヤン、パパスタソプーロスという名より実を取る良補強でしたね。
ドルがアーセナルの道をたどることなく、ブンデスを代表する二強としてリーグを盛り上げていくことを望んでいます。

Re: onelove2pacさん

> 新監督を迎えたビッグクラブが多い中、グアルディオラのバイエルンが一番ドキドキしました。
> グアルディオラ、やる気ですね。選手がカチコチで、笑えました。
> ノイアーは、素晴らしいですね。
> ハビ・マルティネスのCFは、守備面でちょっと心配かな?
> 4番がシュバインシュタイガーだと、グスタボは移籍しちゃう?
> 続くプレシーズンでは、ラームを中で使ってましたね。これがまた、見事でした。
> ゴメス師匠はスパッと切ったのに、なんでアリエンは残したんでしょうね?
> シャキリは、0トップじゃ使えない。
> マンジュキッチの決定力は、ちょっと生かしたい。
> ブイテンとボアテングは、…
> あぁ…僕、もう…グアルディオラにヤられちゃってるかも…♡



やられてますねーティキタカに(笑)

残したロッベンが今度どうなるのか僕も注目してるんですよ実はww

Re: ベロニカさん

> 店長さん推しメンのマンジュキッチたんが奈落に落とされるとは('jjj')
> 開幕からしばらくは使われるだろうけど・・・ってそれどこのイブラかとwww
> まああっちは戦術上の適性よりも、ペップ社長に盾突く態度とステージママの如く
> 現場に介入しようとする代理人が原因で干されたとの評判ですが・・・
>
> 開幕戦は昨シーズンを踏襲した布陣でしたが、
> 求道者モードにスイッチするのは果たして何時なのか目が離せませんねえ
> ハビマルCBはアツい!!これは是非定着させて欲しいです



マンジュはいい選手なのは間違いないんですけど、いかんせんティキタカには・・・(^^;

今季のバイエルンは最終的にどんな布陣になるのか全く読めませんww

Re: 徹子ジャパンさん

> スーパーカップ含め3試合ペップバイエルンを観ましたが、完成度はさておき完全にペップのやりたい方向性はバッチリ浸透してましたねw
> ちょっと気になったのは、ハビマルCBが、展開力はあるんですが肝心のCBでの1対1で押し込まれる場面が目立ってました。コンディションが悪かったのかもしれませんが最初は苦戦しそうな予感がします。
> それでも替えずにシュバイニーを下げて新加入CBキルヒホフを4番に入れたりするところを見ると3人共それぞれ期待されるタスクが明確になってんのかなと勘ぐったりして楽しめましたw
> レギュラーシーズンではやらないと言ったみたいですが、ラームの右OHもロッベンよりはティキ・タカしてましたよw


まあボランチの選手をCBに下げるパターンでは往々にしてありますよね。
あとは監督がどこまで辛抱して使い続けるかでしょうか。

ラームはどこでもやれるでしょうがロッベンという異物をペップがどう処理するかみものですよww

Re: 爪楊枝さん

> バイエルンがチームとして整備されるのにはまだ時間がかるでしょうね。
> それにしても布陣が豪華で、インテルファンの自分としては羨ましい限りです(泣)
> 相変わらずプレスによるボール狩りを絡めた地上戦でのドルトムントは最強クラスですね。
> 二の矢三の矢四の矢でボールを奪いに行く積極性と、フンメルス・ギュンドアン等の高精度で速い崩しはいつ見ても楽しいです。
> (ギュンドアンファンの自分としては彼のインテリジェンスあふれるパスが今年も楽しみでしょうがない!)
> ドルのショートカウンターの雨あられは、作りかけのチームで対処できるしろものではありませんでした。
> 今季の補強もムヒタリャン、オーバメヤン、パパスタソプーロスという名より実を取る良補強でしたね。
> ドルがアーセナルの道をたどることなく、ブンデスを代表する二強としてリーグを盛り上げていくことを望んでいます。


ギュンドアンいいですよねー。代表にも定着して欲しい。

開幕戦ではいきなりオーバメヤンがブレイクするなど、スカウティングも確かなのでドルには今季のブンデスを盛り上げる為にも頑張ってもらいたいものです。


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